敗戦処理の方程式!? 野手3人が登板し、それぞれ1イニングを投げて試合を終わらせる
6月15日、デトロイト・タイガースは、6回裏を終えた時点で、シカゴ・ホワイトソックスに11点を取られていて、1点も取ることができずにいた。
7回表からは、野手3人が登板した。ハロルド・カストロとコーディ・クレメンスは内外野を守るユーティリティ、タッカー・バーンハートはゴールドグラブ2度の捕手だ。それぞれ1イニングを投げ、カストロは無失点で切り抜け、あとの2人は1点ずつ追加された。
カストロの登板は、6月3日に続くシーズン2度目。昨シーズンも、3試合で投げている。クレメンスとバーンハートは初登板だ。クレメンスについては、「クレメンスの四男が初登板。「300勝投手の息子」がメジャーリーグで投げるのは史上初」で書いた。
1試合に同じチームの野手3人が登板は、最多記録に並ぶ。昨年4月28日に0対10で敗れた、シカゴ・カブス以来だ。この時は、アンソニー・リゾー(現ニューヨーク・ヤンキース)が0.2イニング、マット・ダフィー(現ロサンゼルス・エンジェルス)が0.1イニング、エリック・ソガードが1イニングを投げ、得点を許さなかった。3人合わせて2イニングだが、9回裏はなかったので、最後の2イニングだ。
2018年7月20日には、こちらもカブスの野手3人が、6回表の2死から計3.1イニングを投げた。トミー・ラステラ(現サンフランシスコ・ジャイアンツ)とビクター・カラティニ(現ミルウォーキー・ブルワーズ)に、現在もカブスにいるイアン・ハップだ。ちなみに、当時のカブスの監督は、ジョー・マッドンだった。
MLB.comのキャリー・マスカットは、野手3人の登板を報じた4年前の記事で、前例を紹介している。それによると、1979年8月29日のミルウォーキー・ブルワーズと1913年10月4日のワシントン・セネタースがそうだという。1913年の試合は3人連続ではなく、1人目の野手と2人目の野手の間に、投手が投げている。
野手の登板は、2018年から急激に増えた。今後も、1試合に3人の野手が登板することはありそうだ。