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ダブル熱帯低気圧は一つにまとまり北上へ、東京は秋雨で一気に11月並みの肌寒さに

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲の様子(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)

ダブル熱帯低気圧は一つにまとまり北上へ

天気図の変化(気象庁発表に筆者加工あり)
天気図の変化(気象庁発表に筆者加工あり)

タイトル画像にある通り、日本のはるか南東海上の赤い丸の中に、現在二つの熱帯低気圧(ダブル熱帯低気圧)が発生中です。今後は、東側(右側)の熱帯低気圧が主力となるように、一つにまとまりながら北上し、あす8日(火)にかけて、小笠原諸島の父島の東海上に到達するでしょう。その後、あさって9日(水)から11日(金)にかけて、日本の東海上を北上する予想です。

諸外国を含む種々のモデルでは、今後、台風とみられるような勢力に発達する計算も多く見られますが、太平洋高気圧と偏西風との兼ね合いから、この熱帯擾乱(ねったいじょうらん)が本州付近に近づくような予想はほとんどありません。もし台風の勢力になったとしても、本州付近への直接的な影響はほぼないとみられます。(関連記事

一方、本州付近には、秋雨前線の雨雲が広がっていて、予想天気図にある通り、あす8日(火)には本州の南海上に南下するため、各地で雨が降るとともに、北東から冷たい空気が流れ込む関東地方で、気温が大幅にダウンしそうです。

追記(7日10時50分)台風19号が発生へ

熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)
熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)

熱帯低気圧の最新の予報円(気象庁発表)

気象庁によると、小笠原諸島の南の熱帯低気圧が今後24時間以内に台風へ発達する見込みとの情報が発表されました。発生すれば、台風19号となります。発生後は先述した通り、日本の東海上を離れて北上するため、直接の影響はない見通しです。

東京は夏日から一転、11月並みの肌寒さに

東京の時系列予報(ウェザーマップ)
東京の時系列予報(ウェザーマップ)

上図はきょう7日(月)からあす8日(火)にかけての、東京の時間ごとの天気や気温の予想です。きょう7日(月)は雲が多いながらも南風の影響で気温は上がり、25度を超え、平年を上回るムシムシとした一日となるでしょう。

ところがあすは雨とともに気温は右肩下がりとなり、午前9時以降は20度を下回って、正午には19度、午後3時には17度となる予想です。この午後3時の気温は、平年より5度以上低く、11月10日頃の肌寒さとなりそうです。1日で約10度も大幅ダウンとなりますので、服装や体調管理に注意が必要です。

週末からの3連休は秋晴れで行楽日和

天気と予想最高気温(ウェザーマップ)
天気と予想最高気温(ウェザーマップ)

今週は10日(木)頃まで、秋雨前線の影響で、太平洋側では曇りや雨の所がありますが、その後、秋雨前線は南下しながら弱まるため、3連休は多くの所で、青空が広がる見込みです。関東以北はさわやかな秋晴れで、東海以西も30度以上の真夏日はほとんどなく、日中はやや暑いものの、カラッとした晴天となりそうです。

9月に2度あった3連休は、猛烈残暑や台風、大雨など、とても行楽には適さない天気となりましたが、ようやく行楽日和と言える3連休がやってきそうです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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