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パナソニック山田章仁、シーズン前特訓&2019年に向けた環境選び語る。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
ハイランダーズ戦では勝ち越しトライをマーク(写真は昨年度)。(写真:アフロスポーツ)

 ラグビー日本代表のトライゲッターとして注目されるウイングの山田章仁が、充実した状態でトップリーグ開幕を迎える。8月11日、埼玉・熊谷陸上競技場でのハイランダーズとの国際親善試合を終え、今季の意気込みを明かした。

 2016年には日本のサンウルブズに加わり、国際リーグのスーパーラグビーに参戦。5月までの参加ながら9トライを挙げた。2019年のワールドカップ日本大会に向け、来季以降のプレー先なども注目されている。

 以下、試合後の共同取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――春から夏にかけての過ごし方が、昨年と今年で違います。昨年はスーパーラグビーのサンウルブズ加入や7人制日本代表へのチャレンジで過密日程下にありました。一方、今年は日本代表ツアーとその事前合宿に参加するほかは個人でトレーニングを重ねてきた。

「今季は、切り替えやすかった。代表期間中は6月の試合までしっかりやりたいと集中して、(以後は)パナソニックから3週間のオフもいただけたので、メンタル的にはいい準備ができたと思います」

――以前も、ハイパフォーマンスの発揮のためにはラグビーから離れる時間も必要だという内容を話されていました。今回のオフの効果は。

「トレーニングは好き。自分自身でトレーニングをする時間が設けられたのは、今季のよかったところです。代表、パナソニックともキックがメインになる、ウイングの仕事量が多いスタイル。そこでしっかり走れる、スピードを上げていけるトレーニングをやってきました。(7月に滞在したハワイでは)借りている家の前に坂道があったりして、いいトレーニングができました。ビーチも走りました。全身の可動域を出してトレーニングしています」

――この日あったハイランダーズ戦は、グラウンド外でのイベントも充実。かねて試合会場に非日常性を求めてきた山田選手にとって、どう感じましたか。

「パナソニックは日本を引っ張っているチーム。運営の方も本当に熱心にやっていただいたので、会場全体の期待に応えたいという思いが選手としてあります。色々な試みをしていくなかでこれからどんどん盛り上がっていければ」

――来季のサンウルブズ入りへは。

「これからのことはまだ考えていなくて。(今後は)レベルの高いところでやりたい」

――仮に、来季もサンウルブズへ加わらないとしたら、連携先である日本代表入りに向けてジェイミー・ジョセフヘッドコーチとの意見交換が大切になりそうです。

「そうですね。今季はアプローチを含めて充実した代表期間を送れたので、そのフィードバックをしながら…。もちろんサンウルブズに参加したらチーム力を上げていきたいということになると思うのですけど、取りあえずいまは(トップリーグの)開幕もあるので、それに集中したいです」

 チームのニーズを踏まえながら自己鍛錬を重ねてきた。どんな選択をしても、日本代表の力になるか。サンウルブズには、スマートな来季体制確立と迅速な選手へのオファーが求められる。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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