【韓国映画】推しが突然犯罪者に……ファンが自ら監督を務めたドキュメンタリー!「成功したオタク」とは
韓国映画「成功したオタク」が去る2024年3月30日、ミニシアターを中心に日本順次公開となりました。地上波のテレビ番組でも紹介されたことなどから、映画ファンを中心に注目を浴びています。どのような映画で、“成功したオタク”とはどういう意味なのでしょうか。
■映画「成功したオタク」について
韓国映画「成功したオタク」(原題:ソンドク/監督:オ・セヨン)は、2022年9月28日に韓国で公開されたドキュメンタリー作品です。
↑映画「成功したオタク」メイン予告編(韓国公式より)
オ・セヨン監督自身、あるK-POPスターAの熱狂的なファンでした。しかし突然、Aが犯罪者となったことで状況が一変します。彼女は”犯罪者のファン”として葛藤(かっとう)していくのです。同じような経験をした人たちにインタビューを決行し、真の「成功したオタク」とは何かを自問自答していくという内容です。
2018年、韓国芸能界に激震が走った性加害スキャンダルをきっかけに制作され、釜山国際映画祭ドキュメンタリー・コンペティション部門出品、大鐘賞映画祭(韓国版アカデミー賞)最優秀ドキュメンタリー部門ノミネートなど、韓国映画界で高く評価されました。
一方、集団性的暴行容疑などで懲役5年の実刑判決を言い渡されたAは、ことし3月、刑期を終え出所しています。
■「成功したオタク」の意味
「成功したオタク」は韓国語で「ソンゴンハン(成功した) ドクフ(オタク)」といいます。略して「ソンドク」。
自分が好きな分野で成功している人物や好きな推しに会ったことのあるファンなどを指す際に、「ソンドク」という言葉をよく使います。
例えば、人気K-POPガールズグループaespa(エスパ)のKARINA(カリナ)さんはデビュー前から少女時代の大ファンでした。少女時代といえば、日本におけるK-POPブームの火付け役となったグループです。KARINAさんが所属するaespaは、少女時代を輩出した韓国大手芸能事務所SMエンタテインメントの、いまや看板グループとなっています。さらには、GOT the beatというSMエンタの女性ユニットで、少女時代のテヨンさん&ヒョヨンさんと一緒に活動もおこないました。そういったことから、KARINAさんはファンの間で「ソンドク」と言われています。
韓国の芸能界にはそういう”ソンドク”が多くいる印象があります。
日本での推し活に例えると、推しに会えるだけでも十分に“成功したオタク”なのですが、推しと共演できちゃったようなケースですね。
ちなみにファンのことは韓国語で「ペン」といいます。「ドクフ」は芸能人だけでなく、何かにドハマりしている人を示す場合にも使います。