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台風9号が発生する予想、週明けにかけて沖縄近海へ北上か?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
熱帯低気圧の雲(ウェザーマップ)

24時間以内に台風に発達予想

熱帯低気圧と海水温(ウェザーマップ)
熱帯低気圧と海水温(ウェザーマップ)

台風や熱帯低気圧の予想(気象庁発表)

気象庁の発表によると、きのうフィリピンの東海上に発生した熱帯低気圧は今後も発達を続け、今後24時間以内に新たな台風となる見込みです。

発生すれば台風9号ということになるでしょう。

この熱帯低気圧周辺の海水温の状況をみると30℃から31℃以上もあり、台風が発生するとともに一気に勢力を強める可能性もあるものと思われます。

週末にかけて、ゆっくり北西進か?

予想天気図(気象庁発表資料に筆者加工あり)
予想天気図(気象庁発表資料に筆者加工あり)

気象庁がけさ発表した予想天気図によると、今後発生が予想される新たな台風はあす29日(土)午後9時にかけて、ゆっくりと西あるいは北西方向へ進む予想です。

この時点での中心気圧は992hPaと予想されており、徐々に発達しながら北西方向へ進む見込みです。

沖縄付近からどこへ?

太平洋高気圧と熱帯擾乱の動向(ウェザーマップ)
太平洋高気圧と熱帯擾乱の動向(ウェザーマップ)

新たに発生が予想される台風の週末以降の動向ですが、あくまでもコンピュータによる一つの計算では、週明けにかけて沖縄近海へ北上する見込みとなっており、このあたりまでは種々のどの計算によっても比較的揃っている状況です。

ですから、目先、沖縄や奄美地方は、週明けの31日(月)から1日(火)にかけて、新たな台風の直接的な影響を受けるおそれが高く、警戒が必要です。

なお沖縄近海からもしばらく東シナ海を北上する計算で比較的揃っていますが、九州の西側に達したあたりからは真っすぐ北へ向かうコース、あるいは転向して九州方面から日本海へ入ってくるコースの大きくはこの二手に分かれている状況です。

これは日本の東から張り出している太平洋高気圧の勢力によるところが大きく、より西側に張り出せば、台風8号と同じように朝鮮半島をまっすぐ北上するコースですが、西側への張り出しが弱まれば弱まるほど、列島へ転向し、より影響が大きくなるコースも考えられます。

このあたりはまだかなり不確実な状況ですので、発生したあとの進路予想に十分ご注意下さい。

米軍合同台風警報センター(JTWC)の予想では?

JTWCの発表に筆者加工あり
JTWCの発表に筆者加工あり

あくまでも参考ですが、米軍合同台風警報センター(JTWC)による発表では、今夜までに台風の勢力となり、その後発達を続け、週明け31日(月)から1日(火)にかけて、沖縄近海を北上している時の最大瞬間風速は70メートル程度に達する見込みです。

日本の勢力で言えば、非常に強い勢力ということになるでしょう。

これはあくまでも参考ですが、海水温が非常に高いことを考えると、同程度に発達しながら北上してくるおそれがあり、早めの対策が必要です。

*JTWCの予想を追記しました(13時50分)

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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