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小平奈緒と抱擁のイ・サンファが「プチ整形」で変身。韓国アスリートの整形事情とは?

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
昨年の平昌五輪で小平奈緒との抱擁は名シーンだった。(写真:ロイター/アフロ)

ちょうど1年前の2月18日に行われた、平昌五輪のスピードスケート女子500m決勝。小平奈緒が金メダルを獲得し、ライバルである韓国のイ・サンファと抱擁したシーンは日本でも注目を集めた。

あれから1年が経ったが、韓国では現在、イ・サンファのある“変化”が話題になっている。目を二重にプチ整形したというものだ。

「ビフォーアフター」報道も

イ・サンファは2月10日に放送されたSBSのバラエティ番組『執事父一体』に出演し、「少し目をいじりました」と明かした。

韓国スピードスケートを代表するスター選手の突然の整形告白は関心を集め、韓国メディアもこぞって報じている。

「イ・サンファ、“何か変わったね!?”目の整形を告白」(『ソウル経済』)、「イ・サンファ、クールな整形告白」(『MKスポーツ』)といった具合で、ビフォーアフターの比較写真を掲載して報じるメディアもあるほどだ。

(参考記事:スピードスケートの女帝イ・サンファ、プチ整形や小平奈緒との比較心境を告白!!

もっとも、韓国のスポーツ選手が美容整形を告白するのはイ・サンファが初めてではない。

女子サッカーの“ビーナス”もプチ整形

例えば、女子ゴルフの朴セリだ。

朴セリは韓国女子ゴルフ界の“生きた伝説”とされるスーパースターで、韓国では彼女に影響されてゴルフを始めた選手も多い。 “韓国美女ゴルファー神セブン”に数えられるイ・ボミやアン・シネ、キム・ハヌルらも“朴セリ・キッズ”と呼ばれている。

東京五輪で韓国代表監督を務めることも決まったが、そんな朴セリは今年1月、MBCのバラエティ番組『ラジオスター』に出演した際、現役時代に目を二重にしたと明かしていた。

また、女子サッカー韓国代表で、現在は日本のINAC神戸でプレーするイ・ミナもプチ整形を告白したことがある。

イ・ミナはその美貌から“韓国のビーナス”と呼ばれ、ファンクラブも存在する人気選手。最近も自身のSNSに投稿した制服姿がニュースになっていたが、2017年に韓国サッカー協会(KFA)と行ったインタビューでは、「ルックスで注目されているが、少し医学の力を借りた」と笑顔で話していた。

(参考記事:INAC神戸イ・ミナの制服姿に、サッカーファン熱視線「現役女子高生みたい」

そのほかにも、女子フェンシング韓国代表のナム・ヒョンヒや、野球韓国代表のファン・ジェギュンなど整形の事実を明かすアスリートは少なくない。

それは、韓国が世界屈指の“美容整形大国”であることとも無関係ではないだろう。

「100人中99人が整形」発言が波紋

国際美容整形学会(ISAPS)が発表した調査結果によると、2015年にもっとも美容整形手術の施術が多かったのはアメリカで、韓国は3位だった。

昨年には韓国出身のタレントであるカン・ハンナが、読売テレビの『特盛!よしもと 今田・八光のおしゃべりジャングル』で「韓国の芸能人は100人中99人が整形をやっている」などと発言し、韓国から猛烈な批判を受けていたのも記憶に新しい。

(参考記事:「韓国から追放しろ!!」“整形発言”のカン・ハンナに本国から非難が殺到

さすがに「100人中99人」は言い過ぎだろうが、整形を公表するアスリートが多い背景に、そんな韓国の事情があることは間違いないだろう。

もっとも、韓国のスポーツ選手が美容整形をする理由は、見た目の美しさだけではないらしい。

『韓国経済』によれば、「男子選手たちは実戦競技で強く見せるために鼻の整形を求め、女子選手たちは二重手術を通じて自信の溢れるはっきりした目鼻立ちを作ろうとする」そうだ。

つまり、競技のパフォーマンスを上げるために整形を行うケースもあるということか。

実際、朴セリも前出のバラエティ番組では、「外見で悩んだことはない。まつげが頻繁に目に刺さるから二重手術を行った」と語っていた。

イ・サンファも同様だ。整形を告白した番組では、「スケートをするとき、前を見なければならないのにまぶたが落ちてしまうので(整形した)」と、競技のために整形したことを強調している。

いずれにしても、韓国で注目を集めているイ・サンファの整形告白。見た目の変貌ぶりが話題の中心ではあるものの、これをきっかけにイ・サンファにふたたび関心が集まったことは歓迎すべきことだろう。

平昌五輪から1年。次はバラエティ番組ではなく、アスリートの顔を見せてくれることを期待したい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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