大谷、メジャー初先発初勝利に「すごく楽しめた」
4月1日にカリフォルニア州オークランドのオークランド・コロシアムで行なわれたアスレチックス戦でメジャー初登板初先発を果たしたエンゼルスの大谷翔平は、6回を3安打3失点に抑えてメジャー初勝利を飾った。
復活祭の日曜日に行なわれたデーゲームと言うこともあり、オークランド・コロシアムは空席が目立ち、観客は1万4644人しか集まらなかったが、球場に駆けつけたファンは歴史の証人となった。敵地ながら、日本人ファンを中心に赤いエンゼルスのTシャツやユニフォームを身につけたファンも多く、1回裏に大谷がマウンドに上がると大きな歓声が挙がった。
先頭打者のマーカス・セミエンから空振り三振を奪う最高のスタートを切ると、3番打者のマット・オルソンも空振り三振に切って取った。
「立ち上がりはすごく良かった」と言う大谷の力投に報う形で、2回表にエンゼルス打線が2本の2塁打などで2点を先制。
2回裏はクリス・デービスから三振を奪ったところまでは良かったが、マット・ジョイス、スティーブン・ビスコティに連続安打を許すと、続くマット・チャップマンに左中間への3点本塁打を打たれて逆転を許した。
「(2回の投球内容は)良かった。追い込み方も良かったです。強いて言うなら、追い込んだ後の決め球が甘く入ってという形が続いて、甘く入ったスライダーを打たれた。全体的には悪くはなかったですけど、要所で長打のあるバッターに対して、ああいうところに投げてしまったというのは反省するところ」と3連打を浴びた2回の投球を振り返ったが、ミスを犯したのはこの回だけ。
ベンチに戻るとマイク・ソーシア監督から「ここから抑えれば何も問題ない」と励まされ、すぐに本来の力を取り戻した。ホームランを許した後は、打者15人中14人からアウトに仕留め、唯一許した走者も四球によるもので、監督の期待にきっちりと応えてみせた。
「勝ちたいなって、ただそれだけ(の気持ちでマウンドに)行きました。初登板とか関係なく、ただこの試合をしっかり勝って次のカードに行きたいなって思ってました」と試合後に大谷は語ったが、日米が注目する初登板で見事な投球を披露して、何よりも願った初白星を手にした。