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TwitterでURLでのエゴサーチができなくなる。目的は何なのか?(追記あり)

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
URLでのエゴサーチができなくなったTwitter(写真:ロイター/アフロ)

6月30日(木)から、SNS『Twitter』でURLでの部分検索(エゴサーチ)ができなくなっています。エゴサーチとは「自分のこと(評価)について誰かツイートしていないかを調べること」です。

今回のURLでの部分検索とは自分のブログやホームページのURLの一部を入力すると、そのブログについての感想や評価のツイートを調べられた検索機能のことで、それが告知もなしに突然無効化されてしまいました。

エゴサーチの例

  • キーワード「(自分の名前)」と入れて検索 → 自分についてのツイートを検索できる
  • キーワード「news.yahoo.co.jp」と入れて検索 → Yahoo!ニュースの全記事についてのツイートを検索できる ※今回無効化されたのはこの機能!

引用RT(リツイート)も検索不可能に

また、この変更に合わせて引用RT(リツイート)の検索もできなくなっています。

これまでは自分のアカウント名で検索すると引用RTも含めてチェックできましたが、今はアカウント名で検索しても直接のリプライしか確認できません。

今のところ無効化されているのは公式サイトやアプリのみで、非公式サービスやアプリなどでは記事執筆現在もエゴサーチできます。

筆者の記事のエゴサーチ表示例。公式アプリでの結果(左)と非公式アプリ「Tweetbot」での結果(右)
筆者の記事のエゴサーチ表示例。公式アプリでの結果(左)と非公式アプリ「Tweetbot」での結果(右)

それにしても、エゴサーチをさせないようにするTwitter社の目的は何なのでしょうか?

ユーザー間の不要な摩擦を避けたい?

考えられるのは、ユーザー間の不要な摩擦を避けようとしている方向性です。

エゴサーチをする行為は、ツイートやリプライなどTwitterが提供している通常のサービスを越えて別のユーザーにつながろうとすることに他なりません。

URLの部分検索がなくなればブログの運営者は記事個別のURLを入力しないかぎり感想ツイートを探せませんし、自分宛ての引用RTが検索できなければ一度通知から流れてしまえばそれまでです。

つまり今後キーワード検索は興味のある話題について調べる機能でしかなくなり、自分に対しての感想や意見を拾いたくても、その人がリプライを送ってこないかぎり分からない=伝えたくない感想ツイートは隠してしまえるということになります。

これにより人とつながりたくないユーザーは安心して自由なツイートができますし、エゴサーチ中毒の人はその病から解放されるというWin-Winの関係ができあがるわけです。一応は。

今回の仕様変更が正式なものなのか一時的なものなのかは分かりませんが、ライターとして自分の記事の評判が見えないのはなかなか不便なものです。。。

7月8日8時41分追記

URLの部分検索機能が復活していることを確認しました。ミスなのか、一時的にテストしていたかは不明です。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。インターネット(SNS)で起きる炎上の解説、デマのファクトチェック、スマホやガジェットの話題、生成AIが専門。最近はYouTubeでも活動しています。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

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