エンジェルスの新クローザー候補は、最速100マイルのハードボーラー。2年1350万ドルで契約
ロサンゼルス・エンジェルスは、カルロス・エステベスと2年1350万ドルの契約を交わした。
エステベスは、ドミニカンのリリーバーだ。今月下旬に30歳の誕生日を迎える。2011年のプロ入りから今オフにFAとなるまで、コロラド・ロッキーズに在籍していた。
昨シーズンは61.2イニングで防御率4.38、今シーズンは57.0イニングで防御率3.47を記録した。それぞれの防御率は、打者天国のクアーズ・フィールドを除き、アウェーに限っても、ほとんど変わらない。また、どちらのシーズンも、奪三振率8.80未満と与四球率3.00以上だ。ゴロ率が高いわけでもない。
ただ、スタットキャストのデータによると、今シーズン、全投球の70.6%を占めた4シーム――そこにスライダーとチェンジアップを交える――の平均球速は、97.5マイルだった。これは、4シーム、2シーム、カッター、シンカーの速球系が500球以上の301人中、20位に位置する。ちなみに、すぐ下の21位は、平均97.4マイルのジョシュ・ヘイダー(サンディエゴ・パドレス)だ。ヘイダーの最速は99.9マイルのシンカーだったが、エステベスは、100.9マイルを筆頭に、100マイル以上の4シームを22球投げた。
また、エステベスの防御率は、今シーズンの前半戦と後半戦で大きく異なる。それぞれ、5.17と1.40だ。奪三振率は7.76→9.47と上がり、与四球率は4.60→2.45と下がっている。
エンジェルスは、来シーズンの年俸総額がすでに今シーズンと同水準、あるいは今シーズンよりも高額に達している上、球団を売りに出していて、先行きは不透明だ。この状況のなかでは、悪くない補強だろう。
シーズンを通してクローザーとして投げたことはなく、シーズン最多セーブは2016年と2021年の11だが、現時点では、ジミー・ハーゲット、ライアン・タペーラ、ホゼ・キハーダ、エアロン・ループらを凌ぎ、クローザーの筆頭候補だと思われる。