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デビュー登板で17者連続アウトは、今世紀2人目。4年前に記録した投手はその後…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ライン・ネルソン(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)Sep 5, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月5日、ライン・ネルソン(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)は、初めてメジャーリーグのマウンドに上がり、7イニングを投げて7三振を奪い、与四球も失点もなく、白星を挙げた。1回裏の先頭打者に二塁打を打たれた後は、6回裏の2死から二塁打を打たれるまで――2本とも、打ったのはジャリクソン・プロファー(サンディエゴ・パドレス)――17者連続アウトを記録した。

 イライアス・スポーツ・ビューローによると、デビュー登板で17人以上続けてアウトに仕留めたのは、ニック・キンガムに続き、今世紀2人目だという。キンガムは、2018年4月29日にピッツバーグ・パイレーツの先発投手としてデビューし、先頭打者から20人続けて討ち取った。

 デビューは鮮烈ながら、4年後の現在、キンガムは、どの球団にも在籍していない。2018年は防御率5.21、2019年は防御率7.28。2020年からは、韓国へ移った。そして、今年6月にハンファ・イーグルスに解雇された。

 もっとも、キンガムは、まだ30歳だ。今回の解雇も、投球内容ではなく、右腕の故障が理由だと思われる。昨シーズンは、144.0イニングを投げて防御率3.19を記録した。今シーズンも、離脱するまでの3登板は、16.1イニングで防御率2.76だった。故障さえ癒えれば、メジャーリーグの球団が契約を申し出ても――マイナーリーグ契約だろうが――おかしくない。

ニック・キンガム May 4, 2018
ニック・キンガム May 4, 2018写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 一方、ネルソンのキャリアは、まだ始まったばかりだ。年齢は24歳。キンガムのデビュー当時より2歳若い。おそらく、シーズンが終わるまで、ローテーションの一員として投げるはずだ(ダイヤモンドバックスは、ポストシーズンには進めそうにない)。そこで結果を残せば、来シーズンは、開幕からローテーション入りも十分あり得る。次の登板は、9月12日の可能性が高い。ホームで、ロサンゼルス・ドジャースを相手に投げることになりそうだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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