利用者は7割強、月一以上はそのうち3割強…回転寿司の利用実態をさぐる
おにぎり同様に日本風のファストフードとして知られる一方、食生活の変化や競合他サービスの領域拡大で苦戦を強いられ、多様な商品展開で起死回生を図る動きがみられる、回転寿司業界。現状ではどれほどの人が、どれ位の頻度で利用しているのだろうか。マルハニチロが2017年3月に発表した「回転寿司に関する消費者実態調査2017」(※)を元に、その実情を探る。
次に示すのは予備調査、つまり回転寿司の利用の有無を問わない調査対象母集団における、お寿司の利用状況を確認したもの。普段お寿司の調達場所としてもっとも使われているのは回転寿司店で、7割強の人が利用している。頻度は今設問では問われていないことに注意。
次いで多いのはスーパーなどでの購入で5割強、大きく回答率が下がって「回転寿司以外の寿司店」「家族で作る」が続く。現在の食卓でお寿司の立ち位置は、大よそ回転寿司かスーパーなどのコーナーに並ぶセット系のお寿司が主力と考えてよい。他方「お寿司は食べない」との回答は8.5%に留まっている。手巻き寿司などまで含めた場合、食べない人はほとんどいないと見て良い。
それではもっとも多くの人が寿司を食するルートとして用いている回転寿司店は、どの程度の頻度で使われているのだろうか。
全体では大よそ1/3が月一以上で利用している。週一以上のつわものも約5%。月一ほどの高頻度では無いが、年に一度以上は足を運ぶ人の仕切りを計算すると6割近くとなり、回転寿司を利用する人の多くはイベント的、特別な気分転換としての食事に回転寿司を位置づけている様子が分かる。例えば自分が頑張ったと思った時のご褒美として、ボーナス支給時、何か嬉しいことがあった時、子供が良い成績を収めた時、などだろうか。
属性別の違いでは、男女では男性の方が、年齢階層別では20代から30代で利用率が比較的高め。就業者による食事の一環として、あるいは家族サービスとしての回転寿司の利用が多いのかもしれない。
地域別では月数回以上の頻度では関東の方が高めだが、月一以上の仕切り分けならほぼ同率、それ以下の期間区分でも関東と関西の差異がほとんど見られなくなる。関東の方が回転寿司はより生活に密着した用いられ方をしているのだろう。
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