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渡辺明王将(37)の封じ手開かれる 藤井聡太挑戦者(19)は熟慮に沈む 王将戦第3局2日目開始

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 1月30日。栃木県大田原市・ホテル花月において第71期ALSOK杯王将戦七番勝負第3局▲藤井聡太挑戦者(19歳)-△渡辺明王将(37歳)戦、2日目の対局が始まりました。棋譜は公式ページをご覧ください。

 本局の立会人は深浦康市九段。記録係は深浦門下の斎藤優希三段です。

深浦「では1日目の指し手を読み上げます」

斎藤「先手・藤井竜王▲2六歩。後手・渡辺王将△8四歩。・・・」

 斎藤三段の棋譜読み上げに従って、両対局者は前日の指し手を並べます。

 61手目、藤井挑戦者が角を打った局面まで進められ、そこで深浦九段が封じ手を開きます。

深浦「封じ手は△5六歩です」

 62手目。渡辺王将は相手玉の近くに歩を打ちました。いくつかある予想手の一つではありますが、ここは重要な分岐です。

 藤井挑戦者はまずお茶を一服。すぐに指す気配はありません。関係者が退出する中、羽織を脱ぎました。前傾姿勢となり、熟慮に沈んでいます。地下鉄飛車が動き始めるのかどうかも、まだわかりません。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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