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震度8の地震が存在しない驚愕の理由、南海トラフ地震が発生したら最大震度はどうなる?

東日本大震災発生時の地震情報 出典Yahoo!天気・災害

南海トラフ地震に関する注意喚起のニュースが増えていますが、皆さんは良く耳にする震度の最大値をご存知でしょうか。本記事では過去に起こった地震の情報を含め、震度について解説していきます。

■元々の最大震度は6だったが、新たに震度7を設定

1949年まで、震度は0から6までしか設定されていませんでした。しかし、1948年に発生した福井地震で、日本史上初めての震度6を記録。これを契機として震度の見直しが行われ、震度7が新たに設けられたのです。

そして、1995年に阪神淡路大震災が発生。このとき初めて震度7が計測されました。さらに、震度5から6の間にある被害状況の幅が広すぎたため、弱と強がそれぞれ設定されました。これにより、震度は10段階に分かれることとなったのです。それ以降、2004年:新潟県中越地震、2011年:東日本大震災、2016年:熊本地震(合計2回)、2018年北海道胆振東部地震、2024年:能登半島地震、合計7回の震度7を記録する地震が発生しています。

そして、震度7は住宅やビルなどが倒壊するような揺れを表しています。そのため、震度7が観測されれば最大級の防災対応が行われるため、震度8を新たに作る理由がないのです。

それに対し、マグニチュードというのは地震のエネルギーを表しています。マグニチュードが1増えると、地震のエネルギーは約31.6倍となります。東日本大震災ではマグニチュード9.0を記録しました。

■南海トラフ巨大地震が発生したら、最大震度はどうなる?

マグニチュード9.1の最大規模となる南海トラフ巨大地震の想定震源域 出典:地震調査研究推進本部 地震調査委員会
マグニチュード9.1の最大規模となる南海トラフ巨大地震の想定震源域 出典:地震調査研究推進本部 地震調査委員会

8月8日、宮崎県沖で発生した震度6弱の地震を受け、気象庁は史上初となる「南海トラフ地震臨時情報」を発表しました。南海トラフとは、静岡県を起点として西日本側に伸びている大陸プレートの境目を指します。

南海トラフでは、100から150年程度の周期で巨大地震が発生しており、1946年には当時の震度5(マグニチュード8.0)を記録した昭和南海地震が直近で起こっています。それから約80年の期間でプレート間のひずみが蓄積しており、大地震の発生確率は年々高まっているのです。

政府の発表によると、南海トラフ巨大地震が発生したとすると、静岡県~宮崎県にかけて、震度7を記録する地域が現れるのに加え、その他の地域でも震度6強などの非常に強い揺れを観測する可能性が高いとのことです。また、10メートルを超える津波が到達する可能性も予想されています。

皆さんは地震への備えや、避難ルートの確認はできていますか?

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