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今回の都知事選挙こそ、正面からの政策議論・報道となるか?

原田謙介政治の若者離れを打破する活動を10年以上
都庁1階で現在展示中の明るい選挙ポスターコンクール優秀作品

新年早々1月23日から東京都知事選挙が始まる。

知事の任期が4年であることを考えると、2011年・2012年に続き、約3年間の間に3回も都知事選が行われることは異例。

正直、「また選挙かよ」という思いもあるけど、

なんとかして未来の東京につながる選挙となってほしい。

政策の議論、報道があまりなかった過去2回の選挙

2011年の選挙が行われたのは4月10日。3月に起きた東日本大震災の直後のこと。

当然報道も、有権者の関心も、都知事選よりも東日本大震災のことであったように思う。

AKB48を起用した啓発が話題となり、複数名の知名度の高い候補者が出たためか、投票率は57.80%と低くはなかった。

しかし、最有力候補であった石原慎太郎氏は災害対策を優先するとの考えから、終盤をのぞきほとんど選挙活動を行わなかった。

また、公開討論会も欠席した。

2012年の選挙は石原慎太郎氏の辞任に伴う選挙で、投開票日が12月16日でした。

その後衆議院の解散となり、同日選挙が決まった。

結果、東京都知事選挙への関心や議論、報道は少なくなった。

衆議院選挙と同日選挙のお陰で投票率は高かったものの、しっかりとした議論が行われたとは思えない。

ちなみに、都議選も過去2回ともに東京のことに関しての議論は少ない。

2009年は直後に行われると予測された、衆議院議員選挙。2013年は直後の参議院選挙。

ともに国政選挙の前哨戦としての位置付けがなされ、国政の状況がそのまま反映されたものになった。

”東京都”に関する徹底的な政策の議論・報道に期待する

今回は他の選挙や重要な出来事とは重なっていない選挙。

各候補は東京都の現状をどう捉え、その問題をどう考え、どのような政策によってどのような東京都の未来を作るのか発信して欲しい。

報道なども、それぞれの政策の相違などをしっかりと取り上げてください。

日本の首都である巨大としてである東京都。そのトップが誰になるかによって、国政や国際関係においても影響があるのはわかる。

でも、そこは中心じゃない。

だから、憲法・消費税・外交などはテーマではないはず。

そして、東京都の将来もオリンピックだけじゃない。

高齢化(2015年には4人に1人が高齢者に)・医療・インフラの整備・交通・都内の格差(三多摩地区と23区の差をどうするのか?)国や他の道府県との関係性・行政改革・雇用・国際間の都市競争

などざーっとだしただけでも、たくさん争点はあると思う。

年間予算12兆円(1日当たり約330億円)の巨大行政のトップを決める選挙はもうすぐ。

とりあえず、さっさと立候補者が出揃って欲しい。

1月7日現在正式に立候補を表明されているのは宇都宮健児氏田母神俊雄氏

後出しジャンケンが有利ってなんだよ・・・

政治の若者離れを打破する活動を10年以上

1986年生まれ。岡山在住。愛媛県愛光高校、東京大学法学部卒。「学生団体ivote」創設。インターネット選挙運動解禁「OneVoiceCampaign」。NPO法人YouthCreate創設。「若者と政治をつなぐ」をコンセプトに活動。大学非常勤講師や各省有識者会議委員などとして活動を広げていく。18歳選挙権を実現し、1万人以上の中高生に主権者教育授業を行う。文科省・総務省作成「政治や選挙等に関する高校生向け副教材」の執筆者でもある。2019年参議院選挙・2021年衆議院選挙に立候補し敗れる。元岡山大学非常勤講師。元グローバルシェイパー東京代表。元中野区社会福祉評議会評議員

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