ファームの阪神-巨人戦 第2Rは引き分け 伝統の一戦を盛り上げた“弟たち”に拍手!
前日に続き、ファーム交流試合の巨人戦が甲子園球場で行われた1日。お客様は2623人で、予想通り土曜日の数には及びませんね。それでも通常より15分早い、11時15分開門。1日はスタンドの風も生ぬるくて暑さがこたえました。帰宅してすぐシャワーに駆け込んだのは、今シーズン初!これからそんな季節がやってくるんですねえ。
試合は榎田投手、小山投手の投げ合い。先に榎田投手が失点しますが、7回に森田選手の二塁打と陽川選手の2ランで逆転!しかし玉置投手が9回に追いつかれてしまい、引き分けです。前日に20勝到達した小虎、この日で5割復帰とはいきませんでした。
《ウエスタン公式戦》
ファーム交流試合 6月1日
阪神-巨人 2回戦 (甲子園)
巨人 000 100 001 = 2
阪神 000 000 200 = 2
◆バッテリー
【阪神】榎田-西村-高宮-渡辺-玉置 / 小宮山
【巨人】小山(6回2/3)-星野(1/3回)-笠原(2/3回)-須永(1/3回)-土田(1回) / 河野-鬼屋敷(8回~)
◆本塁打 陽川3号2ラン(小山)
◆三塁打 和田恋
◆二塁打 森田
◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策) 打率
1]中:柴田 (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .254
〃打:狩野 (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .239
〃中:田上 (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .000
2]二:北條 (4-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .226
3]遊:西田 (4-1-0 / 1-0 / 0 / 0) .240
4]右:伊藤隼 (4-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .250
5]一:森田 (3-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .253
〃走一:阪口 (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .227
〃打一:黒瀬 (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .063
6]三:陽川 (4-1-2 / 2-0 / 0 / 0) .226
7]指:中谷 (4-1-0 / 0-0 / 2 / 0) .188
8]左:一二三 (3-1-0 / 1-0 / 0 / 0) .171
〃打:高山 (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .200
9]捕:小宮山 (2-0-0 / 0-1 / 0 / 0) .128
◆投手 (安-振-球/失-自/防御率) 最速キロ
榎田 5回 67球 (3-5-0 / 1-1 / 1.59) 142
西村 1回 9球 (0-0-0 / 0-0 / 5.11) 140
高宮 1回 18球 (2-2-0 / 0-0 / 0.00) 142
渡辺 1回 15球 (0-0-1 / 0-0 / 0.00) 145
玉置 1回 18球 (1-1-1 / 1-1 / 3.06) 144
さすがTG、1点を争う好ゲーム
1、2回は三者凡退で立ち上がった榎田。3回は先頭の和田恋に右前打を許したものの後続をビシッと4球で片づけます。ところが4回、1死から左前打した和田凌が、続く太田の空振り三振でスタート、小宮山の送球が逸れて盗塁成功。併殺を取れず2死二塁となって、続く5番・坂口の左前タイムリー…先取点を与えました。いや~小宮山選手は悔しかったでしょうねえ。5回は三者凡退で榎田は交代。5回3安打5三振で1失点。6回は西村が1人3球づつ、遊ゴロ、遊飛、遊ゴロの三者凡退。7回の高宮は大田、坂口から連続三振のあと連打を浴びますが0点に抑えます。
一方、打線は小山から1回に北條が左前打、5回に一二三が中前打しただけで、あとは2回2死から中谷がショート辻の捕球エラーで出て二盗を成功させたのが、6回までで唯一セカンドに走者をおいた場面でした。そして7回裏、1死から森田が左中間フェンス直撃の二塁打!陽川は、2球目にバットが真っ二つに折れるファウルで追い込まれるも1球ボール、4球目の124キロのフォークをレフトへ!ポール際に飛び込む第3号は逆転の2ランです。中谷もいい当たりの左前打で続きますが、手拍子で応援された一二三は捕邪飛。中谷がこの日2つ目の盗塁を成功させ、小宮山の四球(この試合、両チーム合わせて初の四球)で2死一、二塁となり小山が降板します。代わった星野に代打・狩野は見逃し三振でダメ押しならず。
8回は渡辺が1四球のみで無失点。その裏は西田の右前打やピッチャーの牽制悪送球などがあったものの無得点。1対1で迎えた9回、玉置が先頭の大田を3球で空振り三振!先制タイムリーの坂口は初球で右飛。簡単に2死を取りながら辻にフルカウントから四球を与えます。ここで小宮山がマウンドへ。しかし、ここまで唯一マルチの和田恋に、1ストライクからの2球目を左中間に運ばれ…なんと三塁打となりました。辻が勝ち越しのホームを踏みます。その裏、阪神は三者凡退で試合終了。
陽川がチーム最多タイの3号!
試合後、ベンチの雰囲気がいつもと違い、なんとなく選手がのんびりしていました。同じようにのんびりしていたら、どうも試合後の打撃練習がない様子。あわてて球場内の選手通路へ走っていき、取材となった次第です。あとで聞けば、この巨人戦に連勝した場合、試合後の練習は免除だったそうで。まあ追いつかれて引き分けてしまったけど、負けてはいないってことですかね。たまにはいいでしょう。
一時は値千金の逆転2ランを放った陽川選手の話をまずご紹介。小山投手がちょうど1週間前に1軍で勝ったばかり、ということは事前に聞いていたそうです。「打ったのはフォーク。1打席目はフォークで空振り三振、2打席目が真っすぐで見逃し三振…。3打席目は追い込まれてフォークだけ頭に入れ、違うのが来たらバットを出すということを考えて。ちょっと泳いだけど、うまく打てました」
今取り組んでいるのは「グリップから最短距離でバットが出ることを意識して打つこと」。大学時代のようなフォーム戻したようですね。「少し腕の位置を下げて構えています。バットがスムーズに出て、真っすぐに対応でき変化球を見送れるという感じ。下半身の力が抜けて安定しているので、変えてよかったと思う」。甲子園での初アーチには、感慨というほどのものはないとか。ちなみに高校時代は「大会前の甲子園練習で1本、レフトへ。でも練習だけ。試合では打ってません」と苦笑いでした。
巨人について「1軍も含め、負けられない相手。そこで打てたのは大きいと思いますが、巨人だからというのは特にないですね。1軍に上がった時、少しは不安なく打席に入っていけるかな。でも上にいかないと。ただ1軍で勝っているピッチャーから打てたというのは自分の成長の糧にもなりますね」。次の対決は1軍で。楽しみにしています。
あと1球コールから一転…玉置
あと1人、あと1球コールから四球、同点タイムリー三塁打を浴びてしまった玉置投手。まず「フォアボールですね。今日の問題は。2アウトまで簡単にいったんですけどね」と反省。タイムリーはスライダーが抜けた?「そうですねえ、初球を(スライダーでストライク)取っていますから、あそこはワンバウンドを振らせるくらいでいかないと」。それにしても、もったいなかった!パンパンと2アウトを取った時、逆に“四球ダメ、長打ダメ”と自分を追い込んで考えすぎるところがある。やっぱりフォアボールですね」
繰り返し反省はしていますが、切り替えていかないとねと言われ「もう切り替えました!走りながら。済んでしまったことは過去のこと。あの場面に戻ってやり直すことはできない。失敗したあとが大事なので」と言います。毎試合ブルペンで待機し、競ったところで何度も投げなくてはならない玉置投手とって、この切り替えこそが必要なアフターケアでしょう。次またお願いします!
6回を三者凡退、西村投手は「結果を残して早く1軍へ呼ばれるように頑張ります。結果もそうですが、内容的にもしっかりしていかないとダメだし。やろうとしていることはいっぱいあって、それが結果に残ってくればいいかなと思います」と言っていました。ここ3試合は内容も結果も出ているんじゃないでしょうか。続けていってほしいですね。
高宮投手は「左バッター(2死後に右前打の辻選手)の時に、初球でシュートを厳しいところへ投げてストライク取れた。でも次のスライダーが甘く入って…。もっと厳しくいくか、ボールで様子を見るべきでしたね。ゾーンで勝負しようとして、ゾーンで打たれた。そこはもう少し丁寧に(コース)いっぱいくらいを攻めてもよかった」と、2死から許した連打にひたすら反省。
「特に左バッターは、もっと慎重にいくべき相手。不用意だったかな」とまだ続きましたが、ピンチをしのいで直後の逆転劇を呼んだわけですから、1軍から戻っての初登板はいい仕事だったのでは?「まあ長打はなかったので」と少し笑顔。再び1軍で働くために、これからも抑えていってください。
話は聞けなかったんですが、7回の逆転に大きく貢献したのが森田選手です。あの二塁打がなければ、結果的には負けていたかもしれませんからね。1ボールからの2球目、144キロの真っすぐを左中間へ。フェンス直撃ですが、録画を見たらあとほんの少しで入っていたという当たりでした。惜しい!森田選手は淡路、雁の巣と続けて残留し、6試合ぶりの出場。また長打は5月14日の中日戦(ナゴヤ)で放ったタイムリー二塁打以来です。だいぶ調子が上がったきた感じですね。ファイト!
あす3日からは広島3連戦で、3日と4日は甲子園球場、5日は鳴尾浜球場です。今回は平日なので開門時刻が通常通りなら、きっと選手のお出迎えがあるでしょう。いや、カープ女子の皆さんがドッと押し寄せるかも?なお3日は白仁田投手が先発すると思われます。