23日(土)夜~24日(日)は関東平野部でも雪が積もるおそれ
:以上追記(12時40分)
週末は太平洋側でも広く天気が崩れますが、中でもきのうから雪の可能性が出ていた関東甲信地方では、その可能性がさらに大きくなり、平野部でも雪の積もるおそれが出てきています。
関東地方で降水が雨か雪かを決める第一の決め手は、関東平野の上空500メートル程度のところに流れ込む寒気の強さです。これを滞留寒気と呼びますが、この寒気が0度を下回り、さらに下がれば下がるほど、平野部でも雪の可能性が高くなります。
この滞留寒気が最新の予想で1度~2度低くなり、これに伴い、平野部の気温の予想も低めに変わったため、雪となる範囲が平野部にも大きく広がる予想に変わりました。
1度~2度の変化はわずかだと思われますが、たかが1度~2度、されど1度~2度です。たとえば地上の気温が1.5度ならば、いくら降水が強まり、雪が降っても、みぞれが主体となるため、ほとんど積雪が生じることがありません。ところが0.5度ならば積もる雪となり、降水量がわずか10ミリでも約10センチの降雪量に変わってしまいます。これくらいわずかな温度場の低下が雪に変わり、しかも積もる雪に変わってしまうのです。
今回は23日(土)夜から24日(日)昼頃にかけて平野部でも雪となり、しかも積雪が生じるおそれがありそうです。
23日(土)夜は内陸から雪に変わる
南の海上に停滞する前線の影響で、あす23日(土)昼過ぎから関東甲信地方の広い範囲で冷たい雨が降り出す見込みです。
夕方にかけてはまだ多くの所が冷たい雨が主体ですが、夜になると、上空の寒気が徐々に強まってくるため、山沿いや内陸からみぞれや雪に変わり、24日(日)に日付が変わる頃には、宇都宮、前橋、八王子などでもすっかり雪に変わっている計算です。
ピークは24日(日)午前中か
その後、さらに上空の寒気(滞留寒気)が強まり、24日(日)朝にかけて、さいたまや海老名などでも雪となり、東京都心はみぞれくらいの予想ですが、23区でも練馬や世田谷など西側では雪になる計算です。
この状態は昼前まで続くため、この頃が平野部での降雪のピークとみられます。
24日(日)午後はピーク過ぎる?
その後、今の計算では、24日(日)午後になると滞留寒気は徐々に弱まるため、平野部では雪から冷たい雨に変わる所が多く、ピークは越える予想です。
ただ滞留寒気が午後になっても強いままならば、雪で降る可能性もあるため、このあたりは最新の予想に十分な注意が必要です。
平野部でも広く積雪が生じる計算に
コンピュータが計算した23日(土)~24日(日)にかけての48時間の予想降雪量は上図の通りです。
予想降雪量とは積もる雪(積雪)のことではありませんが、これに近いくらいの積雪が生じる可能性も十分に考えられます。
山沿いでは10センチ以上で、標高の高い所では20センチから30センチ以上の計算。熊谷、さいたま、八王子などは5センチ以上、東京23区でも西側では3センチ程度の降雪が見込まれ、積雪が生じる可能性も考えられます。
この平野部の予想降雪量は気温が1度下がれば倍になる可能性がある一方、1度上がれば半分以下に減じる可能性もあり、降水量の予想を含めて、まだ不確実性がかなり大きい状態ですから、今後も最新の情報入手に努めて下さい。
群馬、山梨、長野は大雪警報の可能性
気象庁からさきほど、24日(日)は群馬南部、山梨、長野で、大雪警報が出される可能性が(中)との情報が発表されました。
寒気の強さと降水量によっては大雪警報クラスの降り方となるおそれがあるため、警戒が必要です。