新型PS5、スリムじゃないけど9月に発売?着脱式ドライブ対応、基本性能は変わらない見通し
すでにPlayStation 5発売から2年以上が経過したなか、まもなく改訂モデルが登場するとの噂が相次いでいます。
それも9月、つまり来月に発売とみられています。確かにソニーは最近、全世界でPS5現行モデルの処分を急いでいるようです。英国やEUでは本体そのものを値下げ、日本国内で発売されたダブルパックも「PS5本体にコントローラ2台セットを少しお安く」で実質値下げでした。
先代のPS4も、小型薄型化したモデル、俗称「PS4 Slim」(正式名称ではありません)がリリースされたのが初代から約2年後のこと。このぐらいの間隔は、新型ゲーム機の衝撃が薄れた頃にマイナーチェンジ版を投入してテコ入れする、ちょうどいいタイミングということでしょう。
その中でも再有力視されているのが、Blu-rayドライブが着脱式になったものです。
マイクロソフトまでも「2023年後半にPS5 Slim発売!」と主張
これまでのPS5はBDドライブが内蔵された通常モデル/非搭載のデジタルエディションの2種類があり、基本的なパーツや性能は同じながらも、筐体は別もの。それぞれドライブを外す、あるいは後付けすることができませんでした。
それがハードウェアが1種類となり、ユーザー側でBDドライブを付ける/付けないを選べる。最初に付けなくとも、後から買い足せるようになるというわけです。買う立場からすれば、BDドライブ抜きを選んでも取り返しが付く。かたやソニーにとっては「1種類のPS5ハードウェアを製造するだけでいい」ということで量産性が上がり、コスト削減に繋がるメリットがあります。
この改訂版PS5は、昨年末から著名リーカーのTom Henderson氏が「小さなアップデート」として予想していました。
その時点では噂の域を出ませんでしたが、なんとマイクロソフトが法廷で「PS5 Slimも(現行のデジタルエディションと)同じ価格帯で今年後半に発売する予定」と主張。反トラスト法(独占禁止法)違反を問われる裁判で、自社に有利な判決を得るための文脈ではありますが、それでも何らかの確証を得た上での発言ではあるはず。
本当にスリムなのか?
こうして「改訂版PS5」が、2023年後半に出る可能性は高まっていきました。が、次に焦点となったのが、本当にスリムかどうか?という点です。たとえドライブが着脱式になっても、主要パーツを収める本体+BDドライブが合体した状態で、細くなるとは限りません。
そもそも「PS5 Slim」という仮称を使ったのは、他ならぬ噂の発端であるHenderson氏でした。が、7月には「Slimではなく、単に『PS5』と呼ばれる」と軌道修正しました。
さらにフォロワーから「どのぐらいスリムなのか?」と訊かれると、試作機しか見たことがないと断りつつ、全く「スリム」にならないと回答。ただ寸法が違うだけだと述べています。
その後、「PS4&PS5のソフトウェア開発者でリバースエンジニア」と自称するBwE氏が、新型PS5の情報をポスト。その型番は「CFI-2000」シリーズであり、「(本体は)5cmほど短く、それほど薄くはない」というリーク情報を投下。
これまでのPS5はCFI-1000~CFI-1200であり(細かく仕様が違う)、より抜本的なアップデートというわけです。
それを裏付けるように、BwE氏は「CFI-2016」9秒の動画もポスト。そこでは、まるで本体とBDドライブ部分を区切るような分割ラインが横側と後ろ側に確認できます。
ただの予想画像であれば作成は難しくありませんが、「実物のハードウェア、しかも人間が手で触っている動画」ということで、信ぴょう性はかなり高いと言えるでしょう。
そんな改訂版PS5は、BDドライブが着脱式になるほかは、基本性能は現行モデルと変わらないと予想されています。ただし、APU(CPUとGPUを統合したAMD製プロセッサ)が5nmプロセス製造となり、冷却用の液体金属もなくなるとの説もあります。
これまでPS5は、本体デザインがほとんど変わらないまま数回マイナーチェンジしていますが、初代のAPUは7nmチップ、最新のCFI-1200番台は6nmチップだと検証済みです。
ここでいう「○nm」とは、半導体の回路線幅のこと。一般的に数値が小さくなるほど、消費電力と発熱が下がる傾向があります。つまり6nmから5nmに微細化することで、チップの発熱が低くなり、冷却用の液体金属も不要となり、コストダウンできるということでしょう。
以上をまとめると、おそらく9月発売の改訂版PS5は、BDドライブが着脱式になる……ほかは、現行モデルとほとんど変わらないようです。現行モデルが投げ売りされるなら、そちらを買うのもアリかもしれません。