Nintendo Switch後継機とPS5 Pro、どちらが買い?予想性能や独占タイトル等を比較
いよいよPS5 Proが正式発表された一方で、Nintendo Switch後継機も近日中に何らかの動きがあるとみられており、家庭用ゲーム機戦争は新たな局面を迎えつつあります。
数日前、目覚まし時計「ニンテンドーサウンドクロック Alarmo」が発表・発売されましたが、これも先月下旬、任天堂が米FCC(連邦通信委員会)に無線デバイス「CLO-001」を届け出ていたという前ぶれがありました。今や大企業が、未発表製品を隠し通すのは限りなく不可能に近くなってるわけです。
さてソニー公式に発表したPS5 Proに対して、スイッチ2(仮称)も一定の信ぴょう性があると思しき噂や識者からの発信が次々とあり、そろそろ比較できる雰囲気となってきました。これら2つはライバルとなり得るのか、ざっくりと考察してみました。
パフォーマンス対決
本格的な据え置きゲーム機PS5の強化型と、おそらく携帯ゲーム機の側面も持つスイッチ2を性能面で比べることはフェアとは言えません。初代スイッチはNVIDIA製のTegra X1チップ(カスタム版)を搭載していますが、発売当時(2017年)でもかなり非力でした。
そもそもTegra X1は2015年発売のNVIDIA製Androidゲーム機「SHIELD」に採用されたもので、すでに2年前のチップだったのですね。PS4のグラフィック性能が1.84TFLOPS(GPUの浮動小数点演算性能)に対してスイッチが0.5TFFLOPSに過ぎず、スイッチ2は4TFLOPSでPS4 Pro(4.2TFLOPS)に近いと予想されています。
しかし、スイッチ2は超解像技術DLSSにより「システムへの負荷を軽くして、AIにより見かけの解像度を上げる」ことが可能と噂されています。単純な演算処理能力では敵わなくても、最新AI技術により底上げすれば携帯ゲーミングPCのSteam Deck並みになるとの見方もあります。
スイッチ2はデザインが改良される可能性大
初代スイッチが成功した大きな理由は、「持ち運びができる携帯ゲーム機」と「ドックに設置して据え置きゲーム機としても楽しめる」ハイブリッドにあります。PS5シリーズでもPlaystation Portalとの組み合わせでできなくはありませんが、あくまでPlaystation Portalは別売りであり、追加の出費がかかります。
これに改良されたJoy-Conが加わり、本体への取り付け方式をマグネットに変更した上にドリフト問題が解決されたなら、パーティープレイなど遊びの幅はいっそう広がるはず。
それだけでなく、ディスプレイも有機ELモデルの7インチから8インチに大型化すると裏付ける「試作機」も登場していました。8インチであればスマホを凌ぎ、ミニタブレット並みとなり、人気を後押しするかもしれません。
独占タイトルの豊富さ
PlayStationタイトルは『ゴッド・オブ・ウォー』『Marvel's Spider-Man』シリーズ、『Ghost of Tsushima』など圧倒的なクォリティを誇りながらも、最近はPCへの移植が積極的に推進されています。PCゲーマーにも大好評で売上も大成功ではありますが、「だったら、PS5買う必要なくない?」との声も上がり、ソニーもあえてPS5 Proを買うべき理由の説明を余儀なくされていました。
その一方、任天堂製のゲームは、すべて「任天堂ハードしか遊べない」鉄の掟が守られています。マリオやゼルダの家庭用ゲームは、任天堂がゲーム機ビジネスから撤退を迫られるまでは、絶対に他社のゲーム機には移植されないでしょう。
スイッチ2はマルチプラットフォーム・タイトルが続々登場か
ゲーム映像の専門的な分析で知られるDigital Foundryは、スイッチ2がUnreal Engine 5のほぼ全機能をサポートすると述べていました 。UE5(略称)は現在主流のゲームエンジンであり、要はPS5やXbox Series X|S、PCのマルチプラットフォーム・タイトルは、スイッチ2版も登場する可能性が高いことになります。
初代スイッチは同世代の他社ゲーム機と比べて性能が低かったため、マルチタイトルに恵まれませんでした。が、スイッチ2は少なくともPS6やXbox次世代機などゲーム機のパラダイムシフトが登場し、性能的に時代遅れになるまでは、断トツに豊富なゲームの数々が遊べると思われます。
ゲームビジネスの市場規模においては、スイッチ2はPS5 Proに圧勝、もしかしたらPS5シリーズ全体を遙かに凌ぐ成功を収めるかもしれません。が、「スイッチ2で“そこそこの”グラフィック品質」で妥協したくない人は、性能的には圧倒的に優位にあるPS5 Proを買っても損はしないでしょう。