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Nintendo Switchでゲームキューブ用ソフトが遊べる?「新型コントローラー」の可能性が浮上

多根清史アニメライター/ゲームライター
(写真:ロイター/アフロ)

今月10日、任天堂は有料オンラインサービスNintendo Switch Onlineにつき、「新しいサービスに関するテスト」を実施すると発表しました

テストに参加できるのはNSO(略称)+追加パック加入済みのユーザーだけです。追加パックの主な特典は、NINTENDO64やゲームボーイアドバンス、メガドライブのレトロゲームが遊べることです。なお、応募受付は15日をもって終了済みです。

そんななか、任天堂が新型ゲームキューブ(以下「GC」)・コントローラーを生産中かもしれないとの噂が報じられています

ことの発端は7月、任天堂のハード・ソフトに関する海外フォーラムFamiboardsにて、同社が「LDOL」なる機器用のプリント基板を調達している手がかりが見つかったことです。

これまでNSOの専用レトロゲーム・コントローラーは、スイッチ内ではファミコン用が「Lark」、N64用が「Lagon」、メガドライブ用が「Lager」など、Lから始まるコード名で扱われていたとのこと。そこから、LDOLは「L-Classics Dolphin」(DolphinはGCの開発コード名)であり、新型のGCコントローラーだと推測された次第です。

さらに今月に入り、別のユーザーが対応する部品リストを見つけたと主張。その中でも部品番号「TRW1230」のランブルモーター(コントローラーを振動させる)は、オリジナルのGCコントローラーでも使われていたものです。

同じモーターはNSO用のN64コントローラーにも内蔵されているものの、そちらには別の番号が付けられている。そのため、新型のGCコントローラーである可能性が高まったというわけです。

すでにGCは10年以上前に生産終了していますが、GCコントローラーはWii以降の『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズでも使えるため、任天堂はときどき再発売しています。

が、それもスマブラ新作に合わせてのことであり、2018年末に『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』発売後に数回確認されたにすぎません。

Nintendo Switch Online+追加パックでGCソフトを提供かも

Image:任天堂
Image:任天堂

ここから考えられる可能性は、ざっと2つでしょう。1つは現行スイッチ用のスマブラ新作がまもなく発表・発売されること。ですが、発売から8年目を迎えるスイッチでSPECIAL以上の表現を目指すのは厳しいはずであり、また噂話も聞こえてきません。

もう1つは、「NSO+追加パックにGCがやってくる」ことです。

スイッチ上でGCゲームをエミュレートすることは、技術的には不可能ではないでしょう。同じTegra X1チップを搭載するNVIDIA SHIELD上でも『クレイジータクシー』が動いたとの報告もありました

その伏線のような動きが、昨年5月にも確認されました。GCとWiiエミュレータ「Dolphin」開発チームがSteamでページを開設した直後、任天堂がSteam運営元のValveにデジタルミレニアム著作権法(DMCA)テイクダウン通知をして削除させたと報じられたことです。

もっとも、本当にDolphinが任天堂の著作権侵害をしていたのなら、そこから派生したAndroid版もGoogle Playストアから削除されているはずです。が、今なお何の問題もなく配信中です

任天堂は米国のNSO+Expansion Pack(追加パック)が3周年を迎えた記念として、加入者に「2025年のワクワクをお楽しみに!」と予告しています

GCからスイッチへの移植ソフトとしては『スーパーマリオサンシャイン』(『スーパーマリオ 3Dコレクション』収録)や『ピクミン1』『ピクミン2』など大物もありましたが、復刻されていない名作も数々あります。それらが「ワクワク」としてやってくるのか、プレイテストが始まる24日を楽しみに待ちたいところです。

アニメライター/ゲームライター

京都大学法学部大学院修士課程卒。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。現在はGadget GateやGet Navi Web、TechnoEdgeで記事を執筆中。

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