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ダブル台風(19号と20号)が日本海で寄り添う?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
ダブル台風が接近(ウェザーマップ)

ダブル台風が接近へ?

ダブル台風と太平洋高気圧(ウェザーマップ)
ダブル台風と太平洋高気圧(ウェザーマップ)

現在、ダブル台風(19号と20号)は、九州の南と日本のはるか南に中心があり、約1500キロ離れた所に存在しています。

しかし、台風19号が水曜日~木曜日にかけて、東シナ海を時速20キロ程度のゆっくりとした速度で北上しているすきに、台風20号が時速30キロ~35キロの比較的早い速度で北上してくるため、タイトル画像にもある通り、金曜日~土曜日には2つの台風が寄り添うように日本海を北上する予想です。

特に土曜日の予報円はその半分が重なりあっており、台風19号が予報円の東側を進み、台風20号が予報円の西側を進むと、あたかも合体してしまうかのような予報円となっています。

ただ近付けば干渉しあって、より勢力の大きい方に吸収されてしまうことはありますが、合体するようなことはありません。

金曜日~土曜日は日本海でかなり接近するため、相互干渉して少し複雑な進路を取る可能性があります。

北海道に進む頃の勢力やコース、タイミングはまだブレが大きいものと思われますので、注意が必要です。

今回このようなダブル台風の接近が起こるのは、台風19号が比較的風の弱い東シナ海を北上している間に、日本の東海上から強まってきた太平洋高気圧の縁辺流(上空の時計回りの風)が比較的しっかりとしていて、台風20号を順調に北上させることと台風19号が台風20号を引っ張るような力が働いてのことだと思いますが、太平洋上で複数の台風が近付くことはあっても、本州の北でこのような形にあるのはかなり珍しいことだと思います。

(取り急ぎ、2002年以降を調べましたが、このようなパターンは一度もありません。)

台風19号と台風20号の進路は今夏話題となった「異例の進路」ではなく、よくある普通の進路と言えますが、もし日本海で2つの台風が寄り添うようなことになれば、これもまさに「異例のパターン」と呼べるかもしれません。

台風19号は今夜遅く奄美最接近へ

台風19号の予報円(ウェザーマップ)
台風19号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風情報(気象庁発表)

台風19号は非常に強い勢力で、今夜遅く奄美地方に最も接近します。

暴風、大雨、高波、高潮などに厳重な警戒が必要です。

その後、あす水曜日の日中にかけて、九州からは徐々に離れていきそうです。

台風20号は木曜日の夜にも上陸か?

台風20号の予報円(ウェザーマップ)
台風20号の予報円(ウェザーマップ)

台風20号の予報円は比較的小さくまとまっているので、進むコースや速度の信頼度は高くなってきました。

予報円の真ん中を予想通りに進むと、木曜日の午後9時頃には四国付近に到達する計算で、その後6時間程度で西日本を北上し、日本海へ抜ける見込みです。

速度を上げれば、木曜日の夕方頃にも上陸する恐れがあり、特に7月の豪雨被災地をまともに通過する恐れがありますので、より一層の警戒が必要です。

平成30年7月豪雨による大雨被害に対して、緊急災害支援募金(Yahoo!基金)を行っていますので、ご協力をお願いいたします。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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