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妻が夫の背番号を死守!? 夫はかつてホームを死守

宇根夏樹ベースボール・ライター
アレックス・ロドリゲス(左)とジェイソン・バリテック(写真:ロイター/アフロ)

 先日、ボストン・レッドソックスの公式サイトが、マーティン・ペレスの背番号を「54」から「33」に変更した。

 テキサス・レンジャーズ(2012~18年)とミネソタ・ツインズ(2019年)で、ペレスは背番号「33」を使用していた。昨シーズンは、レッドソックスで背番号「54」のユニフォームを着て投げた。今オフ、ペレスはレッドソックスと再契約を交わした。

マーティン・ペレス Aug 5, 2020
マーティン・ペレス Aug 5, 2020写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 レッドソックスの背番号「33」は、永久欠番ではない。ただ、最後の背番号「33」は今から10年前、2011年のジェイソン・バリテックだ。その後は誰も使用していなかった。バリテックは、2004年にレッドソックスが「バンビーノの呪い」を解いた時も、その3年後に再び優勝した時も、正捕手だった。1997年のデビュー以降、レッドソックス一筋にプレーし、2001年4月4日の野茂英雄をはじめ、4度のノーヒッターでマスクをかぶった(「ノーヒッターに縁のある捕手とない捕手。ルイーズは4試合でマスクの一方、出場2000試合で皆無の捕手も」)。

 公式サイトの背番号変更について、いち早くツイートしたのは、レッドソックス・スタッツだ。ちなみに、これは球団のツイッターではない。

 それに対し、バリテックの妻キャサリンは「まさか?!?!」とツイート。続いて、ペレスは「背番号の変更を要求したことはないし、54を使い続ける(一部抜粋)」と書き込んだ。また、どの時点かは不明ながら、公式サイトの背番号は「54」に戻った。

 ペレスのツイートを受け、キャサリンはこうツイートした。「ボストンの誰もがこの子にビールを振る舞うべき…でも、私が最初!(中略)ペレス、何を飲む…私のおごりよ!」

 公式サイトの単純なミスだったのか。ペレスは背番号「33」を欲しがったのか。その真相は、わからない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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