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サンウルブズ立川理道、現地報告。対レッズ五郎丸歩&「辛さをわかった」の心【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
ストーマーズ戦時の立川。タックル、キック、パスと持ち味も発揮。(写真:ロイター/アフロ)

スーパーラグビーに日本から初参戦するサンウルブズは、5月21日、オーストラリアはブリスベンのサンコープスタジアムで第13節をおこなう。対するレッズでは、ワールドカップイングランド大会の日本代表副キャプテンとして英雄となった五郎丸歩が2試合連続で先発予定。同大会のジャパンの一員でサンウルブズのセンターである立川理道が、19日、ゴールドコーストでの練習後に思いを明かした。

ここまで2勝8敗1分けというホームのレッズに対し、サンウルブズは1勝8敗1分け。14日は準ホームのシンガポール・ナショナルスタジアムでの第12節で、加盟する南アフリカ・カンファレンス1のストーマーズと激突。序盤から主導権を握りながら、17-17の引き分けに終わった。ゲームキャプテンを務めた立川は試合後、自身の公式Facebookを更新。普段キャプテンを務めている堀江翔太の名を挙げ、「辛さを少しわかったように思います」と発信した。ゲームキャプテンは、レッズ戦でも務めることとなった。

日本代表として43キャップ(国際間の真剣勝負への出場数)を誇る立川は、イングランド大会までの代表招集時は五郎丸、廣瀬俊朗前キャプテンとともに行動。本来はリーチ マイケルキャプテンや副キャプテンの堀江、五郎丸、廣瀬らがおこなうリーダー陣のミーティングにも顔を出すことがあった。

6月にカナダ代表やスコットランド代表と戦う新生日本代表にも召集されている。

以下、ゴールドコーストでの一問一答(編集箇所あり。質問はすべて当方)

――レッズ戦、近づきました。

「オーストラリアのチームなので、組織的に作られたチーム。けが人も帰って来て、だんだんいいチームになってきている。(昨季優勝した)ハイランダーズに勝ったりしていて(4月9日、サンコープでの第7節で28-27と勝利)、力がある。僕らにとっては、100パーセントを出し切って、やっと勝てる相手だと思う。それは、皆に対しても言い続けたいと思います」

――具体的な対策は。

「フォワードはフォワードで色々とあると思いますけど、(立川ら)バックスは、いいランナーがいる相手にやりたいことをやらせない(フィジー出身のエト・ナンブリは大柄でスピードあり)。そこはしっかり注意していきたい。こちらのアタックでは、自分たちのことをしっかりとやる、と」

――ファンの方は、サンウルブズと五郎丸選手との対戦を楽しみにしているかもしれません。

「ゴローさんがあそこまでメディア対応も頑張ってくれて、注目を浴びている。それはラグビー界にとってもすごいいいことだと思う。僕らも久しぶりに会うので楽しみですし、まぁ…負けたくないという気持ちもありますね」

――五郎丸選手は2試合連続で先発となります。

「何と言うんですかね…。日本代表やヤマハではゴローさん中心の組み立てもあったと思うけど、レッズはそうではなくて。(フルバックに)カーマイケル・ハントが出てきてもゴローさんが出てきても、しっかり押さえたいと思います(取材時はメンバー発表が広く伝わる前)。あまりそこ(個人との対戦)だけにこだわらず、チームとして、戦いたいと思います」

――堀江翔太キャプテンの「辛さが少しわかった」と発信されていました。

「自分にフォーカスを当てているだけではなく、色んなところを気にかけなきゃならないので。ミーティング1つにとっても、コーチ陣が喋った後に自分が同じ話をしてもいけないですし、試合の前に皆に話すことも、考えないとだめ。皆のことを考える時間も多くて、責任も重くて、メディアへの対応も(通常より多く)ある。翔太さんは、毎試合、毎試合、そういったところをずっとやって来てくれていた」

――先の話ですが、6月の日本代表ツアーについては…。

「全然、考えてないですね。レッズ戦、ブランビーズ戦(5月28日の第14節。キャンベラでおこなわれる)。そこが終わって、切り替えという感じですね」

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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