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「ワールドシリーズ優勝リング」をすでに持っていて、さらに今年もゲットするかもしれない選手は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
2009年のワールドシリーズ優勝リング(A-ROD)April 13, 2010(写真:ロイター/アフロ)

 リーグ・チャンピオンシップ・シリーズのロースターに名を連ねる計104人のうち、10.6%の11人は、すでにワールドシリーズ優勝リングを持っている。

 これは、出場したワールドシリーズでチームが優勝した選手の人数だ。なかには、ワールドシリーズに出場することなく、優勝リングを得た選手もいる。シーズン途中に他チームへ移籍した選手、チームにいてもロースターに入らなかった選手、ロースターに入っていても出場しなかった選手、などがそうだ。けれども、この記事において、彼らは――現在のロースターにはいないと思うが、仮にいたとしても――含めず、ワールドシリーズに出場した選手だけを数えている。

筆者作成
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 11人が持っているワールドシリーズ優勝リングは、それぞれ1つずつ。過半数の6人は、5年前にヒューストン・アストロズで優勝を経験した。

 現在、アストロズのロースターにいて、優勝リングを持っている選手も6人だが、共通するのは5人。あとの1人は違う。クリスチャン・バスケスは、2018年にボストン・レッドソックスが優勝した時のメンバーだ。今夏のトレードにより、レッドソックスからアストロズへ移籍した。

 一方、5年前の優勝メンバーのうち、ジョー・マスグローブは、昨シーズンからサンディエゴ・パドレスで投げている。こちらは、2018年1月に、ゲリット・コール(現ニューヨーク・ヤンキース)の交換要員の一人として、アストロズからピッツバーグ・パイレーツへ移り、昨年1月の三角トレードで、パイレーツからパドレスへ移籍した。

 バスケスを含む5人は、アストロズ以外でワールドシリーズ優勝を経験している。カイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)とアンソニー・リゾー(ヤンキース)の2人は、6年前、シカゴ・カブスにかけられていた「山羊の呪い」を解いた。

 また、デビッド・ロバートソン(フィリーズ)の優勝リングは2009年のヤンキース、ホアン・ソト(パドレス)の優勝リングは2019年のワシントン・ナショナルズを記念したものだ。そこには、10年の違いがある。ちなみに、この夏、ソトとともにナショナルズからパドレスへ移籍したジョシュ・ベルは、2020年までパイレーツでプレーしていた。昨年までは、ワールドシリーズだけでなく、ポストシーズンも未経験だった。

 なお、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズのロースターには入っていないが、ヤンキースの選手では、マーウィン・ゴンザレスとアンドルー・ベニンテンディも優勝リングを持っている。ゴンザレスは2017年のアストロズ、ベニンテンディは2018年レッドソックスでワールドシリーズ優勝を経験した。アストロズでは、ウィル・スミスがそうだ。昨年、アトランタ・ブレーブスが優勝を決めた――4勝2敗でアストロズを下した――時、スミスはマウンドにいた。ユリ・グリエルを遊撃ゴロに仕留めた。

 ゴンザレスは、ディビジョン・シリーズのロースターに入っていたが、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズのロースターからは外れた。ベニンテンディとスミスがロースターに入っていない事情については、こちらで書いた。

「「トレード移籍→ワールドシリーズ出場」は7~8人。ベイダー、ソト、マーシュ…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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