小池さんが食べていたラーメンもここがモデル! 藤子不二雄Aさんの愛した町中華「松葉」へ行こう
「オバケのQ太郎」「忍者ハットリくん」「笑ゥせぇるすまん」など数々のヒット作を遺した漫画家の藤子不二雄Aさんが4月7日に亡くなった。88歳だった。
有名な「トキワ荘」に住んでいた頃に、藤子不二雄Aさんは近くにある町中華によく通っていた。「中華料理 松葉」だ。
豊島区南長崎のトキワ荘通り沿いにある。都営大江戸線・落合南長崎駅から徒歩8分、西武池袋線・椎名町駅から徒歩11分と決して便利な場所ではないが、トキワ荘跡からは30秒の距離である。
ここは藤子不二雄Aさんの自伝『まんが道』に出てくるお店で、トキワ荘の漫画家が常連だったお店。昭和20年代の創業で今の女将さんは三代目だ。ラーメン大好き小池さんが食べていたラーメンのモデルも「松葉」のラーメンだと言われている。
カウンターに座ると、目の前には藤子不二雄Aさんの「笑ゥせぇるすまん」のサインがある。これは2002年にお店に贈られたものだという。他にも有名漫画家のサインが博物館のごとく並ぶ。
藤子不二雄Aさんが最後に来店された時に注文したのは「ラーメン」と「餃子」だ。
調理は女将さんが一人でやられている。大変そうだ。
ホールは感じのいい女性で、「餃子頼まれてまだ来てない方手挙げてください」とか言われてほっこりしてしまう。
餃子は粗めの豚ひき肉に野菜も粗みじんで合わせている。下味はあっさりしていて、野菜の食感が良い。
そしてラーメン。
具はチャーシュー、ゆで卵、ワカメ、メンマ、ネギ。麺は中太ストレートでややかための茹で加減。
スープはタレと一緒に煮込んで作っていて、なかなか珍しい製法。
じんわりとした旨味のスープに、麺の主張が良い。チャーシューも分厚くて美味しい。
ひたすらノスタルジックなラーメンだが、若き日の巨匠たちを支えた一杯が今もこうして食べられることが嬉しい。
レアもののサインにキョロキョロしながら、ぜひ美味しいラーメンを堪能していただきたい。
中華料理 松葉
東京都豊島区南長崎3丁目4−11
03-3951-8394
※写真は筆者による撮影