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注目! 15戦全勝15KOのサウスポー

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
リオ五輪に出場したゲイリー・アントゥアン・ラッセル(左)(写真:ロイター/アフロ)

 ライトウエルター級アメリカ代表として2016年のリオ五輪に出場し、3戦目で姿を消したゲイリー・アントゥアン・ラッセル(26)。2017年5月20日にプロデビューすると、全てノックアウトで15連勝を飾り、今月30日に次戦を迎える。そして、彼のファイトはSHOWTIMEで放送されることとなった。

 兄のゲイリー・ラッセル・ジュニアは元WBCフェザー級王者。5人兄弟のうち、4人が父のコーチを受け、ボクシンググローブを嵌めた。

写真:ロイター/アフロ

 ゲイリー・アントゥアン・ラッセルは語る。

 「親父から手解きを受けると同時に、多くを学んだ。ボクシングだけじゃなく、けっして自惚れるなとか、人生についてもね。今、我がファミリーの伝説を築いているところさ。

 ラッセル家のボクシング哲学がブレることは無い。第一に、基礎を大事にしている。まぁ時々、親父が汚い言葉を吐くけれどね。でも、勝つ為に必要なことは理解しているよ。

写真:ロイター/アフロ

 過去は振り返らず、現状に満足もせず、前進あるのみだ。親父も俺たち兄弟も人生をボクシングに捧げてきた自負がある。それだけの練習をこなしてきた。今、目の前にあるゴールは、7月30日のファイトに勝利することだ。

 個人的にはスーパーライト級のすべてのタイトルを獲りたい。自分はスーパースターになれる存在だ。が、謙虚さは絶対に忘れないよ。今回は自分の能力を世界中にお見せする。俺が持つ可能性は無限だと信じている。

 スカッと勝って、KO記録も伸ばしたいね。もし、自信が無いならリングに上がるべきじゃない。ボクシングってそういう競技だろう。俺の信念は昔から変わらない。対戦相手は全員、踏み台としか感じていないよ」

 今月末の対戦相手は29勝(15KO)1敗1分けのキューバ人ファイター、ランセス・バースレミー(37)。

 ゲイリー・アントゥアン・ラッセルは白星と連続KO記録を更新できるか?

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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