エンジェルスの開幕ロースターはほぼ固まる。万全の顔ぶれではなく、クローザーは流動的
昨年12月、ロサンゼルス・エンジェルスは、カルロス・エステベスと2年1350万ドルの契約を交わした。エステベスは、クローザーの筆頭候補だ。この点は、今も変わっていない。けれども、確定ではないらしい。
オレンジ・カウンティ・レジスターのジェフ・フレッチャーによると、フィル・ネビン監督は、最初の試合で誰をクローザーとして起用するかは決めておらず、試合の展開による、と3月25日に語ったという。
昨年、エステベスは、コロラド・ロッキーズで62試合に登板し、57.0イニングを投げ、奪三振8.53と与四球率3.63、防御率3.47を記録した。後半26登板の25.2イニングに限ると、奪三振9.47と与四球率2.45、防御率1.40だ。シーズン13ホールドのうち、8月以降に10ホールドを挙げた。
だが、今春のエキシビション・ゲームは、8登板の6.2イニングで奪三振9と与四球10、9失点(自責点9)。どこかの登板でたまたま大炎上したのではなく、失点が5登板、無失点は3登板だ。
エステベスとともに、ジミー・ハーゲット、ライアン・タペーラ、マット・ムーアも、試合を締めくくる候補になると思われる。
一方、開幕ロースターの26人は、ほぼ固まった。
野手陣は、捕手がローガン・オホッピーとマット・タイス、内野手がジェイク・ラム、ブランドン・ドゥルーリー、ルイス・レンヒーフォ、アンソニー・レンドーン、ジオ・アーシェラ、デビッド・フレッチャー、外野手がテイラー・ウォード、マイク・トラウト、ハンター・レンフロー、ブレット・フィリップス、DHは大谷翔平。投手陣は、先発投手が大谷、パトリック・サンドバル、タイラー・アンダーソン、リード・デトマーズ、ホゼ・スアレス、リリーフ投手は4人のクローザー候補――あるいは4人のセットアッパー兼クローザー――の他に、エアロン・ループ、アンドルー・ワンツ、ホゼ・キハーダ、ハイメ・バリーアだ。
残る1枠には、ローテーションの6番手、あるいはスウィングマンとして、タッカー・デビッドソンかグリフィン・キャニングが入るのではないだろうか。
ジ・アスレティックのサム・ブラムによると、捕手のマックス・スタッシは腰を痛めていて、一塁手のジャレッド・ウォルシュは頭痛と不眠に悩まされており、どちらも故障者リストに入って開幕を迎えるという。
捕手は、オホッピー、スタッシ、タイスのなかから、2人が開幕ロースターに入る見込みだった。順当にいけば、外れるのはタイスだろうが、3人のうち、マイナーリーグ・オプションが残っているのはオホッピーしかいない。誰を外すのかという問題は先送りになっただけで、スタッシが健康を取り戻した際には、再浮上しそうだ。
ラムは、ウォルシュの出遅れにより、マイナーリーグ契約から開幕ロースターに入った。アリゾナ・ダイヤモンドバックス時代の2016~17年には、それぞれ、29本と30本のホームランを打ったが、その後の5シーズンは、計261試合で25本にとどまっていて、出塁率も低い。今春の打率.324(37打数12安打)と出塁率.419、2本塁打と4二塁打が復調の兆しなのかどうかは、まだわからない。