韓国「尹錫悦号」浮上せず! 支持率下落で視界不良!
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領がアップアップしている。
大手世論調査会社「韓国ギャラップ」の8月第1週の調査で大統領就任(5月10日)以来、過去最低の24%を記録した尹大統領の支持率はその後、2週連続で25%、28%と回復傾向にあったが、8月23~25日にかけて行われた同調査によると、尹大統領を「評価する」は27%と再び下降した。「評価しない」は前週に続き、依然として倍以上の64%もあった。ちなみに尹大統領の支持率は大統領就任から1か月後の6月第1週の53%が過去最高だった。
(参考資料:大丈夫!? 尹錫悦大統領の支持率がついに30%を割った! このままレイムダックに突入!?)
地域別をみると、全国で「評価しない」が「評価する」を上回っており、首都ソウルでは「評価する」が前週よりも2ポイント下がって28%、「評価しない」が61%となっており、世代別では20代と30代の支持率がそれぞれ18%→16%、18%→14%と下降しており、尹大統領支持層の70代以上でも「評価する」は57%から54%と、3%減らしていた。
政治傾向別では保守層では48%対44%、中道層では70%対22%、進歩層では84%対11%と、いずれも「評価しない」が「評価する」を上回っていた。
「評価しない」理由としては「人事」が最も多く24%。続いて「経験不足」、「資質に問題」、「無能」がそれぞれ9%、「経済、民生を疎かにしている」が8%、「独断的で、一方的である」が7%、「国民との意思疎通疎通が不十分」が5%、「全般的にダメだ」が5%と続いている。
「韓国ギャラップ」は尹大統領の目玉であった青瓦台(大統領府)の竜山への移転についても設問しているが、「良かった」が31%、「良くなかった」が56%と、否定的評価が上回った。
龍山に移転した直後の2か月前の調査では「移転して良かった」と「良くなかった」はそれぞれ44%と拮抗していた。今回の調査で「良かった」は13%下落し、「良くなかった」は逆に12%上昇したことになる。
中道層では56%が評価しておらず、与党「国民の力」を支持する保守層支でも否定的な見方が37%もあった。
「評価しない」理由については「税金の無駄」が最も多く41%。続いて「移転する理由がない」13%、「拙速で性急し過ぎる」が8%となっており、以下「青瓦台の象徴性と歴史性を度外視している」(6%)、「既存の施設を使うべきだった」(5%)、「国民の同意なく移転した」(5%)、「安全保障上問題がある」(4%)、「災難、危機に対応できない」(3%)、「交通渋滞を招いてる」(3%)、「業務上非効率」(2%)等が順に挙げられている。
政党支持率の調査も同時に行われていたが、与党「国民の力」は35%と、最大野党「共に民主党」の36%を1%下回った。「国民の力」が先週よりも1%下落し、逆に「共に民主党」が2%アップしたことで与野党の支持率が逆転する結果となった。
大統領に就任してからまだ3か月少ししか経ってないのに支持率低迷が続いている状況に威勢を得た進歩層の間では早くも大統領弾劾を叫ぶ声も聞かれるが、このまま支持率が浮上せず、仮に20%を割るようだと、国民の中から辞任を求める声が沸き起こるかもしれない。
朴槿恵(パク・クネ)元大統領と文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の支持率をみると、朴元大統領の場合、30%を割り込んだのは大統領に就任してから2年後の2015年1月で、文前大統領は4年後の2021年4月第5週の時だった。尹大統領の支持率急落が異常であることがわかる。