史上最年少名人候補・藤井聡太竜王(19)「B級1組の番人」松尾歩八段(41)と11月16日対戦
11月16日。東京・将棋会館において第80期B級1組順位戦8回戦▲藤井聡太竜王(6勝1敗)-△松尾歩八段(1勝5敗)戦がおこなわれます。
藤井新竜王は11月12日・13日におこなわれた竜王戦七番勝負第4局に勝利。シリーズを4連勝で制して竜王位を獲得し、史上最年少四冠となったばかりです。
今期B級1組が始まった時点で、藤井竜王の肩書は「二冠」でした。
そこから三冠、竜王(四冠)とステップアップしていったわけです。
藤井竜王はここまで稲葉陽八段に敗れたほかはすべて勝ち、6勝1敗。A級昇級を争っています。藤井竜王の順位戦通算成績は45勝2敗(勝率0.957)。史上最年少名人候補として恐ろしい勢いで勝ち続けています。
藤井竜王の今年度成績は40勝7敗(勝率0.851)です。
直近の1年間、先手番で敗れたのはただの一度だけです。
まさに昇竜の勢いで勝ち続ける藤井竜王。行く手をはばむ棋士は現れるでしょうか。
松尾八段はB級1組在籍は今年度で13期目。長く昇級候補と目されながらもA級には届かず、いつしか「B級1組の番人」とも呼ばれるようになりました。
松尾八段は今期はここまで1勝5敗。降級のピンチに立たされています。
松尾八段と同様、長くB級1組に留まった山崎隆之八段は、あともう少しで陥落という崖っぷちから生還したあと、A級昇級を果たしました。山崎八段と同様に「A級で戦う松尾八段の姿を見たい」と願うファンも多いことでしょう。
松尾八段の今年度成績は8勝8敗(勝率0.500)。順位戦に黒星が集まっていることをのぞけば、決して調子がわるいというわけではないでしょう。直近のB級1組7回戦では木村一基九段に勝っています。
藤井竜王と松尾八段の対戦成績は藤井2連勝です。今年3月、竜王戦2組準決勝
の一番は歴史的な名局でした。
藤井二冠(当時)の名手▲4一銀は、今回の竜王位獲得につながったことになります。
B級1組8回戦、他の5局は11月11日に指され、佐々木勇気七段が無敗をキープしています。