10日後に決戦を控えた元ライト級世界王者
10日後にエイドリアン・ブローナーとのファイトを控えたオマール・フィゲロア・ジュニア。キャンプ総仕上げの段階にきた。直近の2戦で連敗中のフィゲロアにとって、1年3ヵ月ぶりの試合である。
4階級制覇王者を迎え撃つ、その元WBCライト級チャンプの言葉をご紹介しよう。
「エイドリアン・ブローナーは、僕をノックアウトすると話しているね。リング中央で打ち合うだけさ。自分はチャレンジが好きな人間なので、彼との試合が決まって本当に嬉しく思う。ブローナーは高い技術があって、引き出しも多いから、かつて無いほどの準備を重ねている。
今、フィジカルと共にメンタルもいい状態にあるんだ。新たな人生を手に入れるべく、この試合に向かっている。メンタルトレーニングを取り入れる前は、憎しみや怒り、ネガティブな感情を補給しながら戦っていた。でも今は、家族、特に(トレーナーでもある)父に対する感謝の気持ちに浸りながら毎日を過ごしている。
ベストコンディションでエイドリアン・ブローナー戦を迎えるよ。1ラウンドに10発打とうが、50発のパンチを繰り出そうが、自分の特殊技能を用いて勝利してみせる。
世の中を相手にするのではなく、敵は自分だと考えてやっているんだ。メンタルケアを受けるようになってから、より一層そう感じるようになった。自分はボクシング以外のことに気を取られ、困難な状況を作り上げながらキャリアを重ねてしまったな。しかし、今はハッキリと目標を見据えることが出来ている。
毎日極限まで自分を追い詰めているので、20日はその成果を出すよ。火花を散らす戦いになる。当日が楽しみで仕方ないね」
実父であり、トレーナーでもあるオマール・フィゲロア・シニアも言った。
「私たちは今、基礎に戻って練習しています。それが最高の状態を作り上げると判断してです。エイドリアン・ブローナーのことは、心から尊敬していますよ。ビッグマッチの一つとして対戦する彼らは、おそらく嚙み合うでしょう。互いに最高のコンディションを築き、素晴らしいファイトをファンにお届けできるかと思います。
20日のオマールは、多くの部分でこれまでとは違ったファイターとなります。攻撃力が増したタフなメキシカンファイターである彼の姿をご覧にいれますよ。沢山のパンチを出し続けるでしょうね」
ブローナーは34勝(24KO)4敗1分け。フィゲロアは28勝(19KO)2敗1分け。10日後の一戦が楽しみだ。