ポストシーズンの「1試合5安打」は10人目、「1試合4長打」は5人目。同じ試合は松井秀喜に続く2人目
10月8日、ディビジョン・シリーズ第2戦に臨んだボストン・レッドソックスは、14対6でタンパベイ・レイズを下し、シリーズを1勝1敗のタイに戻した。
レッドソックスは、ホームラン5本と二塁打4本を含む、20安打を記録した。なかでも、よく打ったのが、「2番・センター」として出場したキーケー・ヘルナンデスだ。二塁打、内野ゴロ、ホームラン、二塁打、二塁打、シングル・ヒット。この試合は、ジョーダン・ループロー(レイズ)がグランドスラムで4打点を挙げたが、キーケーの3打点はJ.D.マルティネスと並び、レッドソックスでは最も多かった。
1試合5安打はポストシーズン史上10人目、1試合4長打は5人目。どちらも最多だ。同じ試合でこの両方、長打4本を含む5安打は、キーケーの他には松井秀喜しかいない。史上1人目の松井は、2004年のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第3戦に、ホームラン、二塁打、二塁打、外野フライ、シングル・ヒット、ホームランを記録した。
17年前のこのシリーズで、松井は、ホームランを2本、三塁打を1本、二塁打を6本打ち、10打点を挙げた。打率は.412(34打数14安打)だ。松井のいたニューヨーク・ヤンキースは、3勝0敗からレッドソックスに4連敗を喫し、シリーズMVPはデビッド・オティーズ――第4戦にサヨナラ・ホームラン、第5戦はサヨナラ・ヒットを打ち、シリーズ11打点を挙げた――が受賞したが、ヤンキースがあと1勝を挙げてワールドシリーズへ進んでいれば、MVPは松井だったかもしれない。
もっとも、松井の成績は、第4戦までの打率.550(20打数11安打)、ホームラン2本、三塁打1本、二塁打5本、10打点に対し、第5戦以降は打率.214(14打数3安打)、二塁打1本。ホームランと三塁打、打点はなかった。
ポストシーズンにおいて、1試合5安打あるいは1試合4長打を記録した選手は、以下のとおり。
キーケーは、4年前のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第5戦に、グランドスラムを含むホームラン3本を打ち、7打点を挙げている。1試合3本塁打と1試合7打点も、ポストシーズンの最多記録タイだ。昨年は、ワールドシリーズ優勝チームのメンバーとなった。