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【超朗報】Google Patentsの日本公報サポートについて

栗原潔弁理士 知財コンサルタント 金沢工業大学客員教授

多くの人が待ち望んでいた(私もことある毎にブログに書いたり、特許庁にオピニオンを出したりしていました)ことですが、Google Patentsによって日本国特許庁発行の公報が検索可能になりました。1993年以降の公開公報、および、1994年以降の特許公報が(保証はされないものの)すべてカバーされているようです。

追記:情報の鮮度について調べてみました。2016年9月6日時点でJ-PlatPatに載っている最新の公開公報は9月5日付、Google Patentsは8月4日付なので多少のタイムラグはあるようです。厳密な調査を行なうためにはJ-PlatPatでの調査が依然として必要でしょう。

ところで、ご存じない方も多いと思うので書いておくと、Googleによる特許検索にはGoogle Patents(https://patents.google.com/)とGoogle Patent Search(https://www.google.com/patents)の2系統があります。前者は、Googleのサーチエンジンとは別のネームスペースで稼働する特許検索専用のサービスです(位置づけとしてはGoogle Book Searchに似ています)。後者は、Googleのサーチエンジンとインデックスを共用しているようで、通常のサーチ中で特許文献も表示対象になるところがポイントになっています。今回、正式に日本公報がサポートされたのは、前者の方です。

日本の「公式」特許検索サイトである「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」は、何とも昭和なUIで、困っていた人も多いでしょう。特にあいまい検索や同義語検索ができないのがなんとも厳しかったです。

また、私もしょちゅうこぼしていた公報に固定リンクが張れない問題も解決されます(せっかくなので、先日の「いきなり!ステーキ」特許の記事にも公報のリンクを貼りました、過去記事も時間があったらできるだけ固定リンクを付けていきたく思います)。

追記: 週末に仕事したい時に限ってやっているJ-PlatPat長期メンテの影響がなくなるのもうれしいですね。

リアルタイムの審査情報や意匠・商標関係情報は依然としてJ-PlatPatに頼らざるを得ませんが、日本の特許情報の流通という点では大きな一歩だと思います。

弁理士 知財コンサルタント 金沢工業大学客員教授

日本IBM ガートナージャパンを経て2005年より現職、弁理士業務と知財/先進ITのコンサルティング業務に従事 『ライフサイクル・イノベーション』等ビジネス系書籍の翻訳経験多数 スタートアップ企業や個人発明家の方を中心にIT関連特許・商標登録出願のご相談に対応しています お仕事のお問い合わせ・ご依頼は http://www.techvisor.jp/blog/contact または info[at]techvisor.jp から 【お知らせ】YouTube「弁理士栗原潔の知財情報チャンネル」で知財の入門情報発信中です

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