3-3のドローに終わったメジャー・リーグ・サッカー「LAダービー」
現地時間8月28日(土)の16時にキックオフされたMLS(メジャー・リーグ・サッカー)、LAギャラクシーvs.LAFCは好ゲームとなった。
ギャラクシーは、チチャリートことハビエル・エルナンデス、LAFCは背番号10のカルロス・ベラと、共にメキシコ人エースをケガで欠きながら、闘志迸るプレーの連続でサッカーファンを魅了した。
MLSはフィールドを大きく使った縦への速さが特徴だ。この日の両チームもスピード感溢れるサッカーを展開し、激しい打ち合いを展開。3-3という結末は、大いにスタディアムを沸かせた。
この日、ランチを共にしたアルゼンチン人記者は言った。
「先日のコパ・アメリカを制したアルゼンチンでさえ、選手になかなか給料が払えなくて困っているのが現状だ。アルゼンチンリーグの若手は、1~2年で祖国を離れヨーロッパのクラブと契約することを願っている。なかなか市場に名が乗らない選手は、MLSを目指すようになってきた。他の南米選手もそうだよ。アメリカのサッカーが活性化している一つの要因は、外国籍選手の数だと思う」
確かに、LAFCのスターティングメンバーでアメリカンは2名のみ。コロンビアが3名、ウルグアイが2名、エクアドルが2名、ガーナ、セネガルが1名ずつという布陣だった。
一方のLAギャラクシーの顔ぶれは、アメリカンが3名、イングランド、ドイツ、マリ、マダガスカル、スペイン、メキシコ、フランス、ボスニア・ヘルツェゴビナが1名ずつであった。
人種の坩堝であるアメリカ合衆国において、プロサッカー界も、様々な国のプレーヤーが鎬を削る様が魅力的だ。
言うまでもなく、米国で最も人気のあるスポーツは、アメリカンフットボールだ。長く、サッカー不毛の地とされたが、近年、かなりの変化を見せている。
試合終了後、バックスタンドでは西地区4位となったLAギャラクシーのファンと、同9位のLAFCのサポーターがヒートアップし、乱闘事件を起こした。何人ものセキュリティーが即座に駆け付け、事態は沈静化したが、サッカー文化が根付いてきた感がある。
ロシアワールドカップの出場権を逃したアメリカ代表、そしてMLSの白熱した戦いから目が離せない。