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【福岡市南区】カーテンコールの中、鳴り止まない拍手『なるほ堂ものがたり』

石井つかさIT系お散歩ライター(福岡市)

お散歩ライターの石井つかさです。

過去の記事で

という一般公演に向けた通し稽古の内容を書いていたのですが、今回はその本番の公演を福岡市立南市民センターで観てきました。観劇中の写真撮影は禁止されていたため、今回の写真は劇団 風の子九州さんより当日の撮影動画をお借りして、その中から拝借させていただきました。

なるほ堂ものがたりは、「子どものいるところへどこへでも」というモットーをもつ劇団 風の子九州さんのオリジナル作品で、リョウタとサトシという2人の少年が人間関係の学び方や友情の大切さについて学びながら成長していくストーリーです。

未来からやってきた「なるほ堂」の店主桐野が開発した、「なるほ道具」という不思議な道具を使いながらストーリーが進行します。

携帯電話のような形をした道具を使うとネコが「にゃん」と言って現れ、ちょっとしたお手伝いをしてくれます。

シーンが切り替わります。このなるほ堂店内に、様々な「なるほ道具」が販売されています。価格は表示価格の1/100になるという謎のルールがあります。

どこでも音楽隊のミュージックボックスというアイテムで、オルゴールのような形状をしています。この蓋を開けて今の気分を言うと、その気分にあった音楽を演奏隊が演奏してくれます。初回起動時には使い方の説明をしてくれる親切設計です。

このアイテムは、黙らせたい相手の頭の上で「おだまリンリン」と言いながら鐘を振ると相手の言葉が聞こえなくなります。聞こえなくなるだけで、相手は喋っているということに注意が必要な道具です。

入れ替わりたい人と手を繋いでチェンジ玉を振ると心だけ相手と入れ替わるアイテムです。このチェンジ玉を使ってリョウタの言いたくても言えなかったことがサトシにバレてしまいました。

ここからシーンが急展開します。サトシの心がリョウタを信じることができなくなり、サトシは禁断の「なるほ道具」に手を出してしまいます。

地震雷火事おやじです。これを掲げて「地震雷火事おやじ!」と言うと大きく怖い姿をした「地震雷火事おやじ」が現れて暴れまわります。

暴れ回る地震雷火事おやじを封じ込めるために、桐野がとっておきの「なるほ道具」を出します。

このドアは一寸先は闇の扉という「なるほ道具」で、扉の奥は異次元空間になっています。そこに地震雷火事おやじを入れてしまうという作戦を実行します。

こうやって地震雷火事おやじの脅威を封じ込めることができましたが、サトシとリョウタの関係は修復されてはいませんでした。そこで桐野が自分の話をして、2人の中を取り持ちます。

桐野は仕事で自分の意見と対立する親友に「口車」という「なるほ道具」を使って自分の言いなりにした経緯があったのです。そのことを悔いて子どもたちにお節介をするようになったのでした。

躊躇うサトシとリョウタに握手をさせて、「握手ができてるのも生ているうちだ!」と桐野が言って大団円で幕を閉じました。

そしてカーテンコールでは拍手が鳴り止まず役者さんたちも驚いた顔をしていました。

大人でも感動できるほどのシナリオと演技力を持つ、劇団 風の子九州は通常保育園や幼稚園、小学校を中心に演劇をしており、今回のような一般公演をするのは稀ですが、幸いなことに2024年9月に中央区天神にある西鉄ホールで創立40年記念公演があるそうです。詳細な情報が入ったら、またお知らせいたします。

DATA

劇団名:劇団 風の子九州
電話:092-841-7889
住所:福岡県福岡市早良区西新5丁目5-13
公式URL:劇団風の子九州
劇団公式Instagram:劇団風の子九州

IT系お散歩ライター(福岡市)

早良区西新と博多区住吉でiPhone修理店を経営しています。また、京都芸術大学の学生もやっております。 文系と理系の間で揺れ動いていますが、基本的には文系人間だと自負しています。普段は西新界隈をうろうろしています。食道楽で好奇心が強いので、色々なことに首を突っ込んだり突っ込まなかったりします。

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