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大天才・藤井聡太挑戦者(19)盤石の強さで王将戦七番勝負を4連勝で制し史上最年少王将&五冠に

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 2月11日・12日。東京都立川市「SORANO HOTEL」において第71期ALSOK杯王将戦七番勝負第4局▲渡辺明王将(37歳)-△藤井聡太挑戦者(19歳)戦がおこなわれました。棋譜は公式ページをご覧ください。

 11日9時に始まった対局は12日18時23分に終局。結果は114手で藤井挑戦者の勝ちとなりました。藤井挑戦者は七番勝負を4連勝のストレートで制して、史上16人目の王将位獲得者となりました。

 19歳での王将位獲得は史上最年少記録です。

 また藤井新王将は竜王、王位、叡王、棋聖とあわせて史上4人目の五冠同時保持者となりました。そちらもまた史上最年少記録です。

 藤井新王将は登場した7回のタイトル戦番勝負に登場して、そのすべてを制しています。

 藤井新王将は十代のうちに、早くもタイトル7期目を獲得したことにもなります。

「冬将軍」と呼ばれる渡辺前王将。王将位は明け渡すことになりました。

 渡辺前王将は名人、棋王の二冠となりました。

 今年度棋聖戦において、五番勝負初のストレート負けを喫した渡辺前王将。今期王将戦において、七番勝負初のストレート負けを喫したことになります。

 渡辺前王将と藤井新王将の対戦成績は渡辺2勝、藤井12勝となりました。

 藤井新王将の今年度成績は51勝12敗(勝率0.810)となりました。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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