頭が悪い人の「年末年始の挨拶」3選 アフターコロナ時代の年末年始
■「年末年始の挨拶」の挨拶も多様性の時代
今回のテーマはズバリ、アフターコロナの「年末年始の挨拶」である。結論から書くと、「年末年始の挨拶」も多様性の時代である。
まず第一に理解しなければならないのは、コロナ時代が私たちのコミュニケーションにもたらした変化だ。ソーシャルディスタンスの確保が求められるなか、これまで当たり前だった対面の挨拶は避けられがちになった。
デジタル技術を用いたリモートでのコミュニケーションが重要性を増した。だからこそリモートであっても、心を込めた挨拶を行うことが成功の鍵であった。
では、アフターコロナの「年末年始の挨拶」とは一体どうあるべきなのだろう? 重要なのは以下の3点だと私は考えている。
(1)柔軟性:対面に依存せず、ショートメッセージやオンラインミーティングを駆使した新しい形の挨拶を模索する
(2)個別化:テンプレート化された挨拶ではなく、相手の状況や立場を理解し、パーソナライズされた挨拶を心がける
(3)継続性:年末年始だけではなく、継続的な接点を持つためのきっかけとしての挨拶にする
もちろんケースバイケース。相手次第でコミュニケーションのあり方を変えるべきだ。ビフォーコロナの時代は、とにかく会いに行ってカレンダーを渡し、ひたすら頭を下げて
「来年もよろしくお願いします」
と挨拶していればよかった。しかしコロナ禍を経て、そんな画一的なやり方では、お客様と信頼関係を築くことはできなくなった。工夫が足りないのだ。相手の立場に立ち、リアルなのか、オンラインなのか、使い分けていくことが大事だ。
■頭が悪い営業の「年末年始の挨拶」3選
続いて、反面教師とも言うべき、あまり賢明でない営業の挨拶について紹介しよう。残念ながら、いまだに「頭が悪い」と見なされがちな営業の年末年始の挨拶には、以下のようなものがある。
キーワードは「人手不足」と「働き方改革」だ。
(1)アポなし訪問:相手の時間を侵害するアポなし訪問はやめよう。どこの会社も人手も足りないのだ。年末年始は忙しく、むしろ関係を悪化させることも多い
(2)長電話での挨拶:忙しい時期に長時間の電話をかけることは、相手に対する配慮が欠けている。長時間労働ができない現代においては迷惑行為とも言える
(3)テンプレートのメール:相手の立場に立った個別の挨拶メールは効果的だが、テンプレートのメールは好感度を上げるどころかマイナスの印象を与えかねない
このように、効果的な「年末年始の挨拶」を行うためには、リアルとオンラインのバランスを考える必要がある。以前のようにリアルで会いにいけば、
「ご丁寧にわざわざ来ていただいて、ありがとうございます」
と受け止める人もいれば、
「メールでいいよ。というか、いつもSlackでやり取りをしているのだから、そこで挨拶すればいいのに」
と思う人もいるだろう。年齢など関係がない。相手の立場に立って個別対応をするのだ。そうすることで関係を構築、維持できるようになる。たかが挨拶、されど挨拶である。
時代はドンドン変化している。「年末年始の挨拶」も工夫して、お客様との継続的な関係を維持できるようにしていきたい。