猫が『飼い主を無視』する理由4つ!嫌われたわけではない!猫は何を伝えている?
猫の名前を呼んだときに素っ気ない態度を取ることがありますが、その背後には実は猫なりの理由が隠されているようです。
1.『飼い主を無視』する理由4つ
1‐1.「今は返事をしたくない」から
猫が飼い主を無視する行動の中には、単に「いまは返事をしたくない」という猫の気持ちが隠されているケースがあります。
猫は非常に独立心の強い動物です。自分の意思をしっかり持ち、人間や犬のように社会的な義務感が薄い傾向もみられます。
つまり自分の気分や欲求を優先する猫は、飼い主が呼びかけたとしても、猫自身がその時に交流したいと思っていなければ、応答しない選択をするということ。
そのため嫌われたわけではなくて、「名前呼ばれたけど、いまは構わないでほしいんだよな~」という気持ちのあらわれなんですね。
1‐2.ほかのことに興味深々だから
猫が「ほかのことに興味深々」な状態にある時、飼い主の呼びかけや働きかけを無視してしまうことは珍しくありません。
狩猟動物である猫の視覚や聴覚は非常に鋭敏で、人間が気づかないような小さな動きや音にも反応します。
たとえば窓の外を飛ぶ鳥や虫、カーテンの揺れ、床を這う小さな虫など、人間には些細に思えることでも、猫にとっては非常に興味深い対象となり得ます。
そして猫が「狩猟モード」のスイッチを入れると、周りの音はもう何も聞こえません。狩りを成功させるために、全神経を獲物に向けます。
そしてこのような状況下で飼い主が呼びかけても、猫はその興味の対象に夢中になっているため、反応を返さないことがほとんどです。
飼い主を軽視しているわけではありません。むしろ、猫が屋内でも狩猟モードになれるような環境を用意できた自分を、褒めてもいいくらいです。
1‐3.聞こえてないから
猫が飼い主の呼びかけを無視するのは、実際には「聞こえていない」という可能性も考えられます。
猫の聴覚は非常に優れていますが、聞き取りやすいのは大体8000ヘルツほどの高音域の音だそうです。
人間の声は女性で1000ヘルツ、男性は500ヘルツほどなので猫にとっては低くて聞き取りにくい音なんですね。
加えて寝起きで覚醒したての状態だったり、加齢で耳が遠くなっていたりすると、さらに呼びかけには反応しにくくなります。
名前を呼んだもののチラ見やしっぽで返事をしないなどの様子があれば、もう少し距離を詰めて呼んであげてもいいかもしれません。
1‐4.体調が悪いから
猫が飼い主の呼びかけを無視するのは、「体調不良」とも考えられます。つまり、「呼びかけに応じられる状態ではない」ということです。
猫だけでなく、動物たちの多くは体調不良を隠そうとします。自分が弱っているところを天敵に見られたら、格好の餌食にされてしまうからです。
そのためギリギリまでは平然を装うのですが、体は悲鳴をあげているので呼びかけに鈍くなる様子も見られるようになります。
たとえば感染症や、内臓疾患、中毒など何らかの病気に罹患していると、体力を温存するために必要最小限の行動しか取らなくなったり。
そのためいつも返事をしてくれる猫が無視するようになった、無視が続く、ほかの症状がでているなどがあれば、必要に応じて動物病院を受診しましょう。
2.まとめ
猫が飼い主を無視する理由はさまざまですが、必ずしも嫌われたわけではありません。猫には猫なりの「飼い主を無視する」理由があるようですね。
猫は言葉で話せない代わりに、いろんな方法で気持ちを伝えようとしてくれます。無視もまたそのひとつなのかもしれません。