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「捨てる」に踏み切れない!そんな時に試してほしい実験とは

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

自分らしい暮らしを選ぶ、藤原友子です。

私が定期的にオンラインで行っている片づけ実戦DAY45分に参加したMさん(40代女性)が言いました。

クローゼットの中を整理したいけど、どれも捨てたくない。

Mさんのクローゼットの中身は、確かに服が多く入っていて、取り出しにくそう。

でも実はどれも気に入っている服らしいのです。

いい買い物ができているMさんだからこそ捨てられない

Mさんには、何年も行きつけのお店があり洋服はそこで選んでもらったもの。

店員さんが、Mさんに似合う服や好みを十分に把握しており、選んでくれる服はどれもMさんの最高のお気に入りで、仕事やプライベートで大活躍だそう。

だからクローゼットに洋服が多いなと感じつつもどれも手放すことができなかったのです。

家にモノがあふれた生活を送る人の多くは、とりあえず、安かったから、せっかく買い物に来たからと、どうしても欲しい!という強い思いを感じることなく

家には簡単に買ってしまったどうでもいいモノがあふれています。

クローゼットにある服がどれもお気に入りというMさんは本当にいい買い物ができています。

ただ、そんなMさんだからこそ踏み切れない「捨てる」

でもMさんのようにお気に入りの服ばかりじゃなく、なんとなく手に入れた服ばかりのクローゼットの人でも「捨てる」に踏み切れないことがあります。

そこで「捨てる」に踏み切れない時に試してみるとよいある実験についてお伝えします。

1軍登録の服だけで「ありたい私」をやっていけるか実験

Mさんのクローゼットは、お気に入りの服ばかりだけど、数が多いと選択肢が増え迷います。そこで、本当に気に入って活躍する1軍の服だけで「私」をやっているか実験です。

なりたい私という理想より現実的で、こんな風に生きていきたいと思う自分にピッタリな服を残すための実験です。

まず、クローゼットから、まだ着ることはできるけどひょっとしたら…という2軍の服を選んで抜き出します。

2軍の服の基準

毛玉シミなどがある。
全体的にくたびれた感じがあり、この服を着ているときに人に会うと少し恥ずかしい
そういえば今シーズン着ていない
愛着してる記憶がない
着心地があまりよくない
ひょっとしたらなくても困らないかもしれない

こういった服を選んで抜き出しましょう。

Mさんが選んだのは13着

まだ着ようと思えば着ることができるけど、大活躍はしないだろうと考えるのが2軍の服です

1軍の大活躍の服の中に、ひょっとしたらもう着ないかもしれない2軍の服が混じっていると、確実に洋服の出し入れが大変になります。

今の時代、服を裸さえ隠すことができればとか、暑さ・寒さから体を守るためだけに手に入れる人はいないでしょう。

服はその人自身を表すモノです。こうありたいという自分の姿からかけ離れている服ばかりがクローゼットにたくさんかかっていても、テンションも上がらず、どうでもいいクローゼットになってしまいます。

毛玉やシミのある服、なんだか着心地が悪い服などを着ている自分は、どこか引っかかるところがあり、ありたい自分ではないはず。

毎朝服選びで迷わないようにするためだけではなく、自分自身を大切にするために、オールスタメンのクローゼットを目指すのです。

じゃあ2軍の服はどうすればいいの?

2軍の服として選んだ服はすぐに捨てなくてよいです。

「捨てる」は本人が納得してから行うことが大事です。

今すぐ捨てることができないのであれば、紙袋やケースなどにひとまとめして、1軍の服がスタンバっている場所からちょっと違う場所に避難させてみてください。

そして、1軍の服だけで暮らすことができるか、困らないか実験スタート!です。

オールスタメンのクローゼットになっているつもりでも「やっぱりアレが必要だ!」と思えば、2軍から1軍へ昇格することもあるかもしれませんし、その逆の降格もあるかもしれません。

2軍の服がなくても平気!と気づいた時が手放すタイミングです。

クローゼットも「ありたい私」に合わせて「更新」を

Mさんは今回の実験をまだ始めたばかりですが

自分が何を優先したいのか、頭の中が整理できた。

と言っていました。

全部大事!全部捨てられない!と思っても、一枚一枚手に取って考えてみると実は服一枚一枚は違うモノ。その違いに気づいて優先順位を決めることができると、いずれは捨てることができるでしょう。

着ることができるかできないかという服の状態だけで考えると、家にある服はすべて必要なモノになります。

そうではなく、この服を着て「ありたい自分」でいることができるのかを考え、自分に合わせクローゼットも更新していくこと。

そのために「捨てる」に踏み切れないのであれば、2軍を選びぬき、1軍だけで満足できるか実験をしてみてはいかがでしょうか。

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選ぶ暮らしラボ 藤原友子(ふじわらゆうこ) 

1975年生まれ 大分県在住 結婚後片づけを始める。長男との片づけバトルでモノを「選ぶ」ことの重要性に気づき、「選ぶ」から始める片づけや暮らし方を伝える活動中。

二男二女の母で「いつもキレイではないが、すぐに片づく家」で暮らしている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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