友だちとの距離感がつかめない子どもへのサポートガイド
相談させてください。年長児です。
保育園の面談で、友だちとの距離感が上手にとれないと指摘をうけました。
お友だちが嫌がっても後ろをついて行ったり、抱きついたりしてしまうそうです。
どんな風に伝えればよいかも迷っています。
こんなときどんな風に子どもに関わればよいでしょうか…
ご相談いただきありがとうございます。
年長になってくると、お友だちとの人間関係もこれまでより複雑になってくるため、新たな悩みが出てきますよね。
友だちとの距離感がつかめない子どもは、社交的なスキルの欠如や誤解から、友だちとの関係において困難を感じることがあります。
しかし、すべての子どもが自然に友だちとの適切な距離感を理解し、維持できるわけではありません。
そこで、今回は友だちとの距離感が掴めない子どもへのサポート術や、そのために必要である良好な親子関係の築き方について、詳しく解説します。
友だちとの距離感がつかめない理由とは?
友だちとの距離感がつかめない子どもは、社交的なスキルや感情の理解においてさまざまな困難を経験します。
その理由は多岐にわたり、個々の子どもによって異なります。
特に多い理由としては、以下のようなものが挙げられます。
・自分の気持ちや考えを適切に表現し、相手の話を理解する能力が不足している
・表情やジェスチャー、声のトーンなど、言葉以外のコミュニケーションが苦手
また、自分や他人の感情を子ども自身が適切に識別できない場合、相手の気持ちを考慮した行動がとれません。
そのため、友だちとの関係に悪影響を及ぼすことがあります。
これでOK!友だちとの適切な距離感が理解できるサポート術
子どもが友だちとの適切な距離感を理解して行動することは、社会的スキルの成長に大きく影響します。
しかし、子どもだけで友だちとの適切な距離感を理解することは難しいため、状況に応じたサポートが必要になります。
共有することの大切さを伝える
子どもは自分のものを他の子どもと共有することが難しい時があります。
時と場合によって自分のものを共有することや、独り占めせずに一緒に遊ぶことで友人関係を深められることを伝えていきましょう。
聞く力を育てる
友だちとの適切な距離感を保つためには、日々のコミュニケーションが不可欠です。
話を聞くことは相手を理解し、尊重する基礎となります。
幼児期から聞く力を育て、友だちの話をじっくりと耳を傾ける習慣を身につけさせましょう。
聞く力を育てるには、親が普段から子どもの話をよく聞き、コミュニケーションをとることが重要です。
話す内容についてさえぎったり否定したり、批判したりせず優しく聞くことで、「やさしく自分の話を聞いてもらえた」と学習した子どもは人の話をしっかりきくようになるでしょう。
自分の感情を表現する方法を教える
幼児期の子どもは、感情を言葉で表現することが難しい場合もあります。
しかし、自分の感情を適切に表現することは、友だちとの良好な関係を築くために重要です。
言葉で表現することが難しい時は、絵や遊びを通じて感情を表現する方法も教えておきましょう。
子ども向けのコミュニケーションの本などを取り入れると、わかりやすいでしょう。
我が家で子どもたちに試して効果が合った本を紹介しておきます。
先生は教えてくれない! クレヨンしんちゃんの友だちづきあいに大切なこと
臼井 儀人 (著), 高田ミレイ (イラスト)
ともだちや(ともだちシリーズ) 内田 麟太郎
友だちづきあいってなぁに?入学前に知っておきたい 自分もまわりも大事にできる「境界」のお話 著者: イ・ヒョンヘ / イラスト: イ・ヒョシル / イラスト: キム・ジュリ / 監修: 渡辺 大輔 / 翻訳: すんみ
良好な親子関係が友だちとの距離感を学ぶ鍵に
親子のコミュニケーションは、子どもが健全な人間関係を築くための基盤となります。
特に友だちとの距離感を理解して適切に保つためには、親子間でのコミュニケーションが重要な役割を果たします。
まずは、親子で一緒に過ごす時間を増やしましょう。
例えば、一緒に家事をしたり、遊びを通じて親子のコミュニケーションを深める過程において、子ども自身が適切な距離感の取り方を学ぶことができます。
こうした良好な親子関係の中で子どもの感情を尊重し、理解を示すことで、子どもは友だちの感情に共感する能力を育むことができます。
子どもに対する理解と共感、そして親自身の行動が、子どもの社会性を育む上で大きな鍵となることを意識しておきましょう。
まとめ
子どもの成長は一日一日の積み重ねが大切です。
友だちとの適切な距離感をつかむことは、子どもが社会性を磨き、自己理解を深めるための重要なステップです。
もし、子どもが友だちとの距離感に困難さを感じているときには、親のサポートと理解が大きな力となります。
この記事が、友だちとの適切な距離感の理解につながるきっかけとなり、子どもの社会性を育むための一助となれたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。