山本由伸がリーチをかける「3年連続の防御率1点台」は誰が達成しているのか。最長はダルビッシュ有
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山本由伸(オリックス・バファローズ)は、ここ2年とも防御率1点台を記録している。2021年が1.39、2022年は1.68だ。ちなみに、その前の2シーズンは、2019年が1.95、2020年は2.20だった。
2リーグ制がスタートした1950年以降、シーズン防御率2.00未満(規定投球回以上)を2年以上続けた投手は、2021~22年の山本を含め、延べ18人を数える。金田正一は、1955~58年の4年連続と1962~63年の2年連続だ。
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山本の前に記録した17人のうち、約5分の2に当たる7人は、2年連続にとどまらなかった。杉下茂の場合、1954年と1955年の防御率が1.39と1.56、1956年は2.00だが、小数点第3位を四捨五入しなければ、1956年も1.995…なので、防御率2.00未満だ。
杉下は、その後の2シーズン、1957年と1958年も防御率1点台を記録している。1957年は規定投球回未満ながら、現行の規定投球回である「チームの試合数×1.0」に当てはめると、1954年から1958年まで、5年連続の防御率2.00未満となる。1957年の規定投球回は「チームの試合数×1.5」なので、130試合×1.5=195イニングだ。この年、杉下は、169.1イニングを投げ、防御率1.75を記録した。
同じような例は、他にもある。例えば、1953~55年に3年続けて防御率1点台の大友工は、それに続く1956年が、規定投球回未満の155.0イニングで防御率1.63だ。
なお、防御率2.00未満を3年以上続けた投手のうち、2007~11年に5年連続のダルビッシュ有(現サンディエゴ・パドレス)と2011~13年に3年連続の田中将大(現・東北楽天ゴールデンイーグルス)は、ストリークを継続したまま、日本プロ野球からメジャーリーグへ移った。山本も、彼らと同じ道を歩むかもしれない。
ダルビッシュと田中のような連続ではないが、防御率2.00未満の直後にメジャーリーグの球団と契約を交わした投手は、他にもいる。和田毅(現・福岡ソフトバンク・ホークス)は、2011年に防御率1.51を記録し、その年の12月にボルティモア・オリオールズへ入団した。先月、ニューヨーク・メッツに加入した千賀滉大は、2022年の防御率が1.94だ。菅野智之(読売ジャイアンツ)がポスティングによるメジャーリーグ移籍をめざしたのも、3度目の防御率1点台を記録した2020年のオフだった。