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2025年の天気傾向は?春の訪れ早く花粉が多い!?先の予報をいち早く知る方法は??:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

ふだん私たちが見る天気予報は、おおむね1週間先までの天気や気温がわかるものですが、地球規模の大気の運動や海の温度の傾向をヒントにすることで、それよりもさらに長いスパンの天気傾向を知ることができます。

2025年はどんな天候になりそうか、花粉の飛散傾向も含めて気象予報士が解説します。

1月~2月は寒さ厳しく

2025年のスタートとなる1月~2月は、全国的に厳しい寒さとなりそうです。

上空の偏西風が日本付近で南に蛇行しやすく、強い寒気を持つシベリア高気圧が南東側(つまり日本側)へ強く張り出しやすいためで、特に1月は全国的に平年より低い気温、また2月はほぼ平年並み(つまり暖冬だった1年前の2月より寒い)となりそうです。

日本海側では雪が降りやすく、1月は山陰から北の地域で平年より降雪量が多くなる見通しとなっています。

春は早く&突然やってくる!?3月は平年より気温高く

気象庁12月24日発表の3か月予報の気温見通し(気象庁HPを元に作成)。
気象庁12月24日発表の3か月予報の気温見通し(気象庁HPを元に作成)。

平年より寒い1月、そしてほぼ平年並みに寒い2月のあと、3月は平年を上回る可能性が高い見通しに。

つまり、寒さが続いたあと突然春がやってくるようなイメージで、急激な気温変化により体調不良や雪崩・落雪に注意が必要です。

花粉は前シーズンより多い?

2025年の花粉シーズンについては、気象会社各社が「平年より多くなる」地域が多いと予想を発表しています。

というのも、花粉は前年の夏の気温が高く日照が多いほどたくさん飛散しやすく、また前シーズンの花粉が少ないと(いわゆる「裏年」だと)飛散量が増えやすいのですが、2025年は東北南部以南のかなり広い範囲でこれらの条件を満たしそうなのです。

このさき1月後半になると気象会社各社がより精度の高い予想を出してくることになりますが、敏感な人は1月のうちから花粉を感じると思いますので、早めに対策をしましょう。

"ラニーニャ寄り"の状態が夏まで続くか

数か月先よりもさらに先の天候を知るのに役立つのが、エルニーニョラニーニャといった現象です。
エルニーニョ現象が発生しているときは暖冬・猛暑になりやすく、エルニーニョ現象が発生しているときは厳冬・冷夏になりやすいという傾向があるため。

気象庁の発表によると、1月1日時点ではエルニーニョもラニーニャも発生していないものの、ラニーニャのときに近い状態になっていて、実際に前シーズンより寒さの厳しい冬になっています。

今後は、少なくとも6月頃にかけて、平常の状態よりは"ラニーニャ寄り"の状態が続きそうで、夏は早い段階から太平洋高気圧の勢力が強まり厳しい暑さになる可能性があります。

先の予報をいち早く知るには

気象庁では毎月、3か月先までの気温と降水量の見通しを示す「3か月予報」を発表していて、次回は1月21日に2月~4月の天候見通しが発表されます。

また、「暖候期予報」と言って、6月~8月の天候見通しを2月25日に発表することになっていて、このときは2025年の梅雨期間の降水量についても予報が出ることになっています。
「そんな先の予報なんて当たるの?」と思われるかもしれませんが、数年前と比べて最近はかなり当たるようになってきて、ビジネスに活用する企業も出てきています。

気象庁がこういった予報を発表するタイミングで「気象庁 季節予報」と検索すると、かなり先までの見通しを知ることができるので、気になる方はぜひチェックしてください。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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