きのこの山も!今月はお菓子の値上げ目立ち「100円で買えない」時代へ~値上げ情報2022年5月版
今月も値上げ情報が盛りだくさん(←うれしくない)
先月から、毎月値上がり情報のまとめページを作ることにしました。数年前に「納豆、○年ぶりに値上げ」のような記事を書いたときは続報はほとんどなく、警鐘を鳴らしているほうがバカらしいくらいでしたが、今はまったく違います。さて今月はどうでしょうか。
明治の商品が4月、5月、6月と段階的に値上げになっており、今月もその値上げが行われます。チョコレートやグミ、キャンディーなどが今月の対象です。
3~11%の値上げとプレスリリースされている、チョコレート、グミ等の商品リストには、明治ミルクチョコレート、明治ハイミルクチョコレート、明治ブラックチョコレートから、マーブル、チョコベビー、アポロと、お店の超定番品が並んでいます。きのこの山、たけのこの里、フラン、ホルン、チョコレート効果、オリゴスマートとメジャーなチョコレート商品の名前が次々あがります。
明治ザ・チョコレート(ちょっと値段が高いプレミアムチョコのシリーズ。美味い)も値上げ対象に入っています。こちらは200円以上する分、値上がりの影響も大きくなりますね。
グミその他商品のほうも、果汁グミ、ポイフル、コーラアップ、チェルシー、カール、キシリッシュガムと誰もが口にしたことのある商品ばかりです。
また、カレーのレトルト(銀座カレーシリーズ)は6.5~7.7%の値上げです。
6月にはスーパーカップなどのアイスクリームの値上げが控えています。
株式会社明治 価格改定及び内容量変更のお知らせ 3月発表分 4月発表分
お菓子といえば、明治と森永の名前が思い浮かびますが、森永製菓はチョコボールやハイチュウ、小枝など50品目の菓子の値上げを発表しています。5月31日発売分以降順次行われます。5月に値上げされるのはキャラメル各種となっていますが、森永のまさに看板商品ですね。
6月、7月にかけて順次、エンゼルパイ、パックンチョ、小枝、ハイチュウ、ラムネ、おっとっとと値上げが行われます。これら全体で、3~11%程度の上げ幅とリリースしています。
森永製菓 菓子商品価格改定のお知らせ
コカコーラは1.5リットルあるいは2リットルの大型ペットボトルを中心に5~8%の値上げを行います。5月1日出荷分からとしていて、コカコーラ、ファンタ、アクエリアス、スプライト、綾鷹、爽健美茶などがリストに含まれています。
自宅で飲むために、大きなペットボトルを買うと、500mlずつ買うよりはお得になるのが個人のメリットでした。パーティなどの定番でもありますが、じわり値上げが押し寄せてきたわけです。
コカコーラボトラーズジャパン 大型PETボトル製品 価格改定のお知らせ
その他、加工わさび(チューブ)やドレッシング類の値上げ情報も入っています。プレスリリースによれば万城食品の加工わさびが5~15%、粉わさびが15~20%、ドレッシングは5~10%値上げとなるそうです。
株式会社万城食品 わさび・ドレッシング・各種たれ製品価格改定のお知らせ
「100円で買える」お菓子の世界にも変化 パッケージリニューアルという「お値段そのまま中身少なめ」は終焉か
今回紹介されている値上げ品目の中にお菓子が多数含まれていますが、これらは「100円」を一区切りとしているジャンルの商品です。
たとえば「98円」のようにして100円より安い価格設定で並んでいたり、さらに10円下げて「今日はお得!88円」のように表示するものです。
近年は消費税10%に移行した中で「税別」にすることで100円を突破することも」しばしばでしたが、それでも100円がひとつの分岐点であったわけです。
しかし、今後は本体の標準的な価格が100円を超えてくることもありうると覚悟しておいたほうがいいでしょう。子どもにおこづかいとして100円を2枚渡して、お菓子が2つ買えなくなる、というわけです。
これは、別の側面でいえば、「お値段そのまま中身少なめ」という実質値上げではなく、しっかりと値上げとメーカーが向き合っている証でもあります。過去10年以上にわたって、お菓子は内容量を減らして価格を維持してきました。しかしこれにも限界があるわけで、最近ではちょっとスカスカになっているお菓子も見受けられるようになっていました。
「100円」という壁、「中身減らす」という実質値上げを、とうとう乗り越える時代がやってきたといえます。
公共料金、ガソリン代、今月も値上がり継続中
先月も公共料金(電気、ガス)の値上がり傾向、ガソリン代の高止まり傾向を示していますが、5月も値上がりは確定しています。
東京電力では、2022年5月のモデル家庭で月8505円を示していますが、4月の8359円より1.7%値上がりです。さらに2021年5月モデルと比較すると6822円でしたから、24.7%の値上がりという大きな変化が生じています。
東京電力エナジーパートナー 電気料金の燃料費調整について 2022年5月分 2021年5月分
東京ガスも同様に値上がりが続いており、モデル家庭で4月5694円のところ5月5784円となり、1.6%アップ、昨年同月が4662円でしたから、24.1%の値上がりとなっています。
東京ガス 原料費調整制度に基づく2022年5月検針分のガス料金について 東京地区 2021年5月はこちら
ガソリン代も高いままです。e燃費のホームページにはガソリン価格推移グラフのページがありますが、3月より4月が若干下がったデータを示しています。とはいえ過去一年間の中では高値圏にあるのは間違いなく、まだまだ厳しい状況です。
e燃費 最近一年間のレギュラー価格推移
今月のワンポイントアドバイス:店頭での一時的なセールはある 絶対逃すな
さて、値上がり情報の最後に、FP視点でのワンポイントアドバイスをしておきたいと思います。
長い目で見れば値上がりの価格転嫁は避けられないものの、店頭でセールを打つことは考えられます。これを賢く活用したいものです。方法は以下のようなものです。
- 値上げ直前セール(旧価格ないし旧価格ベースの割引価格を設定して在庫を売る)
- 週末や曜日限定セール(特定種類のみ5%セールを行う日を設ける)
- 高額ポイント還元セール(特定日などにポイント還元率をアップさせる)
- 割引クーポン配布(アプリやちらしで割引クーポンを配布する)
値上げ直前のセールがあれば、「まとめ買い」のチャンスです。ただし賞味期限のあるので無理のない買い込みをしておきましょう。
値上がり後は、各種セールを使うことになります。期間限定のチャンスなどはうまく捕まえて逃さないことで、しばらくはちらしなどのチェックもしてみてください。
ポイントやクーポンを獲得するためにもアプリは重要です。実はカードとアプリ両対応の店舗もあるので、ダメ元で検索してみましょう(アプリはちらし機能しかないお店もありますが、ある日突然ポイントカード機能が付随することもあります)。
スーパーマーケットやドラッグストアは、客足が引いてしまう不安があります。だからこそセールで気を引いてくるわけですが、客足を引き留め、また全体としての売り上げを下げないために、あの手この手の策を打つとはいえ、利益を無視するわけにもいきません。
最後は、ムダな買い物をセーブするようなバランス感覚も大切です。セールにつられて、値上がり後の商品を、不要なのに買い込む、ということのないようにしてください。
また、6月も値上げまとめ記事をお届けしたいと思います。