Yahoo!ニュース

子どもを入園させる園の選び方~元保育士パパが教える【園生活で大切にしたいこと5選】

hirofuminice元保育士Webライター

1人目のお子さんの子育てをしているお父さんとお母さんは、お子さんの入園時期を迎えると、「どの園に入園させようか?」「どうやって園を選んだらよいのだろう?」と悩んでしまう人が多いのではないでしょうか。悩んで選んで園に入園した後でガッカリしたり失敗だったと感じたりしたらお子さんにとって大切な園生活が悲しいものになってしまうので、園選びは非常に重要です。

今回は、「お子さんを入園させる園の選び方」について解説します。園を選ぶポイントはいくつかありますが、そのポイントは各家庭の状況や考え方によってさまざまです。人生の中でも非常に大切な時期である乳幼児期なので入園してから後悔することなく、親も子も「この園を選んで本当によかった」と思えるよう、園を選ぶ際の参考にしてください

尚、 “幼稚園”“保育園” “認定こども園”の違いがよくわからない方向けに、それぞれの違いや特色などについては、幼稚園、保育園、こども園の違いを知ってる?~元保育士パパが教える【子どもを入園させる園の選び方】で解説しています。ぜひ、お読みください。

園生活で大切にしたいポイントを決める

お子さんが通う園を選ぶ際に大切なことは、園生活で大切にしたいポイントを明確にすることです。すべてのポイントを兼ね備えている園が理想ですが、完璧な園はなかなかないと思います。家族で話し合って大切にしたいポイントを、1つだけではなくいくつか挙げてみましょう。その中から、優先順位を決めて、何を1番大切に考えるのかを明確にすることが大切です。

一般的に、園を選ぶ際に多く挙がるポイントには以下の5つがあります。

園生活で大切にしたいポイント① 距離・立地

毎日通う園ですので、自宅や職場からの距離は重要です。しかし、距離についての考え方や事情は人それぞれ違うので、全員が自宅の近くの園を選ぶとは限りません。自宅から職場が遠い人の中には、仕事の行き帰りに送迎しやすいように職場の近くの園を選ぶ人もいます。早朝から仕事に行き、帰りも遅いため実家の親に送迎や夕食等を協力してもらう家庭は実家の近くの園を選ぶ場合もあるでしょう。自宅からは少し遠くても、園バスの送迎がある園を選びという人もいます。距離を最優先のポイントに考えたい人は、入園後や仕事復帰後の自分家族の生活環境や生活リズムを考えて最善の立地の園を選ぶようにしましょう。

また、「近所に同年代の子どもが少なくてなかなか友だちが少ないから友だちがたくさんできるように少し遠くても園児数が多い園にしよう」「自宅から遠い園を選ぶと同じ小学校に入学する子が少ないので子どもが不安に感じるかもしれない」など、園に通う時間帯以外のことやこの先のことにも目を向けて考えてみることもおすすめします。

園生活で大切にしたいポイント② 園の施設・設備

古い園舎よりは、新しくきれいな園舎がよいという人は多いでしょう。しかし、施設は新しくても掃除が行き届かず汚れている園より、施設は古くても掃除が行き届き気持ちがよい園に好感をもつ人もいると思います。新しさや古さより、園の敷地や園庭の大きさや広さにこだわる人もいるでしょう。お子さんが毎日通う園ですので、環境は非常に大切です。ほとんどの園で、園舎見学を行っているので、実際に園内を自分達の目で見学し、広さ、明るさ、清潔さなどを確かめましょう。

園生活で大切にしたいポイント③ 園の方針・保育内容

幼稚園・保育園・認定こども園それぞれ、各園でさまざまな方針で教育や保育を行っています。「子ども達がのびのびと遊ぶことを重視している園」「英語や漢字教育を取り入れている園」「音楽・絵画・体育など1つの項目の指導に特化している園」「食育や給食に力を入れている園」などさまざまです。園の行事についての考え方も園それぞれなので、「行事が多い園と少ない園」「ほかにはない独自のユニークな行事を行っている園」もあります。

園はお子さんが毎日通い、1日の大半を過ごす場所であり、人生の中でも大切な乳幼児期の教育や保育を受ける場所。お子さんに「何を学んでほしいか」「どんな人に育ってほしいか」「どんな毎日を過ごしてほしいか」など家族で話し合い、家族の希望や考え方に近い方針を実践している園を選ぶことも大切です。

園生活で大切にしたいポイント④ 職員

園には幼稚園教諭、保育士、保育教諭のほか、調理員、看護師、事務職員などたくさんの職員が働いています。昨今、保育士の過酷な同労状況や不適切保育などさまざまな報道がなされ、不安に感じる人も多いことでしょう。ほとんどの職員は子ども達に愛情をもち、仕事に意欲をもって働いていると思いますが、入園前の保護者が職員の意欲や資質、働きぶりを知ることは困難です。園舎見学に訪れた保護者に対しては、どの職員も笑顔で感じよく応対するはずですが、それだけでは普段の子どもに対する接し方や仕事ぶりはわかりません。園舎見学とは別の日に園の前まで行き、外側から保育の様子を見たり音や声を聞いたりすることで、見学のときにはわからなかったその園の普段の雰囲気がわかることもあるでしょう。

その園に子どもを通わせている近所の人に話を聞いたり、インターネットなどの口コミを見たりすることも有効です。

園生活で大切にしたいポイント⑤ 園児数

園児数(定員)も、園によってさまざまです。たとえば、「うちの子は内気だから、子どもが大勢いる環境だと気後れしてしまうかも…。それよりも、少人数の園でのびのびと過ごしてほしい」と考える人もいれば、「大勢の子ども達と接することで、集団生活に慣れてほしい」と思う人もいるでしょう。人数の多い少ないは、それぞれにメリットとデメリットがあり、考え方も人それぞれです。自分達は園児数に対してどう考えるか、明確にしておくこともおすすめします。

まとめ

初めてのお子さんを、これから入園させるという保護者の方に向けて、園選びの際に考えるポイントを紹介しました。各園には定員があり、保育園や認定こども園の2号認定、3号認定は保育に欠ける条件があるため、希望した園に必ず入園できるとは限りません。よいと思う園は1園だけではなく複数挙げておくことも大切です。

また、入園してから園に不満をもつと、せっかくの園生活が楽しくないものになります。どうしても我慢ができなければ転園することもできますが、お子さんにとってせっかく慣れた園や仲良くなれた友だちとの別れは悲しい思いをさせたストレスになったりしてしまいます。

保護者も子ども自身も後悔することなく、「この園に入園してよかった!」と心から思える園に出会えるよう、じっくりと園を選んでください。

元保育士Webライター

元保育士で、現在はフリーランスとしてWebライターのほか、リトミックや親子遊びの指導など幅広く活動しています。保育士やリトミック指導のスキルや知識、父親としての子育て経験を基に、子育てや保育に関する情報を発信していきます。

hirofuminiceの最近の記事