キャンプ場開拓のためにユンボの免許を取得しに行ってきた(講習編)#10
前回の記事ではユンボの資格を取るためにコマツ教習所に申し込みをしたという内容を書きました。今回はいよいよ講習編になります。
1日目 学科講習
改めてお伝えしておくと、取得する資格は「小型車両系建設機械(整地・運搬・荷込み用及び採掘用)の運転の業務」という講習で13時間(2日間)の特別教育です。
講習を受けるのはコマツ教習所の神奈川センターで、僕が住む茅ヶ崎市からは車で1時間ほど。朝の通勤ラッシュを考えて早めに出発しましたが、7時00分には結構駐車場が埋まっていました。何事も余裕を持って行動しておく方が良さそうですね。
受付は7時30分から食堂で行われ、受講票、受講申込書、本人確認書類の原本(運転免許証)を持って受付をします。前回の記事で書いたように僕は振込確認の書類をギリギリまで送っていなかったので、申し込み不備で名前無いんじゃないかと思っていましたが、しっかりと仮受付は出来ていて一安心。
書類と本人確認が出来たら学科講習の教室を教えてもらい、そのまま免許用の写真撮影になります。免許取ってから撮影すると思っていたので、髪の毛とかボサボサ(笑)写真撮影は街角にあるような証明写真機で行いますが、身だしなみは初日から整えておいた方がいいですね。
撮影が終わると教室へ向かいます。座席は指定で、教室前に名前と席順が記載されています。今回一緒に受講する人数は20名(男性19名、女性1名)のようです。見たところ、ツナギや作業着を着ている方が多く、現場の人たちなのでしょう。僕は全くの素人なので少し不安になってきました。
自分の席に向かうと、本日学ぶための教材が置かれていました。
あとはひたすら教官から学科講習を受けるのですが、60分を7回。その間の休憩は10分で、お昼は45分となります。教官の方がすごく優しくて、「お昼終わった後は眠いだろうし、少し目を瞑って寝てても怒りはしません。ただイビキをかいていたら起こしますよ」とほんわか。ただし、最後には小テストが行われるので寝ない方が良いですね(笑)
8:40〜9:40 (60分)学科講習
9:50〜10:50 (60分)学科講習
11:00〜12:00 (60分)学科講習
12:00〜12:45 (45分)お昼休み
12:45〜13:45 (60分)学科講習
13:55〜14:55 (60分)学科講習
15:05〜16:05 (60分)学科講習
17:25〜17:55 (60分)学科確認
テストはしっかり講習を聞いていれば赤点ということはないと思いますが、自己採点も返却もなく、提出のみで終わりました。
1日目は本当に講習、講習なので特記すべきことはないで、お昼ご飯についてお話ししておきます。
お昼は近くに食べにいくのは現実的ではありません。(コンビニはありますが)お昼休憩が45分しかないので自分で用意してくるか、コマツ教習所でお弁当を購入するのが良いと思います。僕はお弁当を購入しましたが、朝8時25分までに食堂で食券を買っておかないといけません。お弁当は500円ほどで、日替わり弁当、唐揚げ弁当、スタミナ弁当、豚生姜焼き弁当の4種類がありました。量も多く、お味噌汁もつくのでオススメです。
2日目 実技講習
待ちに待った実技講習です。朝のうちに食券を買っておき、昨日と同じ教室に集合して出席を取ったら重機の場所に移動します。今回は20名いたので、2チームに分かれて講習を受けることになりました。
格好は動きやすい服装で、ヘルメットはお借りしました。
今回実技で学ぶのはショベルカーとユンボの2種類。僕は最初にショベルカーからのスタートとなりました。上記写真の青と白の重機の手前にあるやつですね。
ここで僕たちのチームは昨日のほんわか教官ではなく、別の教官が教えてくれることになりました。実はこの教官が怖いこと(笑)
ショベルカーの使い方・走り方をまずレクチャーしてもらうのですが、その後いきなり「はい、乗って」と。しかも僕がトップバッターだったんです(汗)
さっきのレクチャーは確かに見ていたのですが、どのように走るのかまだ覚えてもいません。しかも初めての運転でもたついていると、「ほら、動かさなきゃ」「走らなきゃ」「そっちじゃねぇよ、こっちでしょう」と間髪入れずツッコミが入ります。
最初の1〜2人目は本当に大変で、その後の人たちは前の人がどこで怒られたのか、どのコースを走ったのかを見て覚えます(笑)
実技の内容は「ショベルの動かし方と走行」をまず学び、そのあと「掘削と走行」の練習を行います。乗っていられる時間はわずかで、午前中でショベルカーは3回乗れました。
8:30〜10:10 (100分)実技講習(ショベルカー)
10:20〜12:00 (100分)実技講習(ショベルカー)
12:00〜12:45 (45分)お昼休み
12:45〜14:25 (100分)実技講習(ユンボ)
14:35〜15:35 (60分)実技講習(ユンボ)
15:35〜16:35 (60分)実技確認
お昼休憩後、ついに念願のユンボです。真っ先に乗りたかったのですが、今度は先程の順番を逆にしようと一番最後になってしまいました(笑)
実技の内容はショベルカーと同じく「動かし方と走行」「掘削と走行」になります。
今回運転したユンボは小さく、コマツのPC20という機種でした。一緒に講習を受けていた好青年から聞くと、「このクラスだと簡単にひっくり返りますよ」と教えて貰いました。(彼は現場でもっと大きいユンボを乗っているそうです)キャンプ場開拓で使うなら出来れば3tクラスがいいんでしょうね。
ちなみに、小さいユンボで慣れておくと大きいユンボを操作する時に楽なのだそうです。大きいユンボにはコンピューターが使われており、オペレーターの操作を補助してくれているのだとか。とはいえ、僕が大きいユンボに乗る機会はないので、しっかりこのサイズを運転出来るようになっておかないとですね。
実際に運転してみた感想ですが、ユンボの操作はYouTubeで何度も見てイメトレ出来ていたおかげか、ショベルカーより操作は増えるのにも関わらず運転しやすかったように思えます。
とはいえ操作ハンドルの力加減が難しく、滑らかに動かすのが難しいんです。右手と左手、同じ力加減で操作しているつもりでも僕の場合右が疎かになってしまうんです。「右だよ、右!右動かさなきゃー」と何度も怒られました(笑)動かしてはいたんですが、何度も言うように力加減が難しいんです。ぎゅっと握ってはダメで、指先でほんの少し力を入れるだけで動いてくれるため、慣れが必要だと痛感しました。
そして意外に難しかったのがキャタピラの動かし方です。進んだり、曲がったりするのは平気だったんですが、掘削の目的場所に近づくと車体が跳ねてしまうんです。まるでロデオのように(笑)
これは僕だけではなく他の方々も同じようになっていましたが、掘削地まで来るとハンドル操作が慎重になりすぎて跳ねてしまうんだと思います。今回のチームでユンボに乗ったことがある人は2名いて、その方々はスムーズに乗りこなしていました。最初は未経験の人たちだけのチームに入れたらなーなんて弱気に思っていましたが、経験者の方がいるチームだと「見て、覚える」ことがより出来るのでおすすめです。
そして、ユンボの練習時間も終わり、最後に実技テストです。
順番はラストかと思いきや、1名ご年配の方がなかなか操作が出来なくて、落ち着いて試験を受けた方がいいということでその方が最後になりました。
配られた試験用紙に名前と受講番号を記載し、乗車する前に教官に手渡します。「降りた時にこの用紙を返されなければ合格だよ」なんて言われ、ドキドキしながら挑みます。
試験の評価は「乗り降り・操作時の安全確認」や「掘削時のアームの角度」「降りる時の姿勢」などを見られます。操作が上手い、下手はまだ乗ったばかりだから気にするなと優しい言葉をもらって一安心。上手に乗りこなすではなく、安全に運転出来るかを見られているのだと思います。
ちなみに試験はショベルカーではなく、ユンボで行います。別チームはショベルカーでの試験となり、両方行う訳ではありませんでした。
内容としては、
1、乗車前の安全確認
2、乗車
3、掘削場所までの走行
4、掘削を二回
5、旋回して元の場所に戻る
初めてにしては比較的スムーズに乗れていると思っていたのですが、やはり本番は緊張します。今まで以上に右手が上手く操作できず、教官に「ほら、右だって言ってるでしょ!」とドヤられます。
ドヤられはしましたが、乗り降りする時の安全確認、走行前の安全確認、旋回する時やアーム操作時の安全確認をしっかりと見られているように感じました。
しっかりと掘削を行い、元の場所に戻って教官から用紙を返されることはありませんでしたが、「右ね、右。」と最後までご指摘頂きました(笑)
昨日の優しい教官がふらっとやってきて「○○教官、厳しいんだよなー。」って仰ってましたね(笑)
無事に免許取得
試験終了後、教室に戻って修了式へ。
一人ずつ名前を呼ばれ、免許証を手渡されます。(受け取りに印鑑が必要になります)
やたら怒られた教習になりましたが、終わってから考えてみるとそれも良かったのかもと思えてきました。厳しくされたからこそ、他の方が運転している時も「見て、考えて、学んで」という姿勢を崩さなかったし、免許を取ってからは自分自身で安全を守っていかなければいけません。ふわっとした気持ちで重機を扱ってはいけない。しっかりと緊張感を持って操作しろよ、と教わったような気がします。
実際にキャンプ場開拓でユンボを使うことになるかはまだ分かりませんが、自分の中で一歩進んだような気がしました。出来ればこの資格を活かしてキャンプ場を開拓していきたいなと思います。
今回は長々と書いてしまいましたが、最後まで読んで頂いてありがとうございました!
KAGARIBI けい