じわり梅雨エリア拡大…梅雨入りが遅いと降水量はどうなるの?:気象予報士解説
15日は西から雨の範囲が広がり、昼頃には紀伊半島、夜には関東にも雨雲がかかるでしょう。今回の雨をきっかけに、今後曇りや雨が多くなる見通しの九州北部の梅雨入りがあるかもしれませんが、関東などの雨は一時的で、梅雨入りは来週後半になる可能性があります。
東海の梅雨入り平年は6月6日、関東甲信は6月7日で、今年2024年は大幅に遅れる見通しとなってきていますが、梅雨入りが遅い年の降水量はどうなるのでしょうか。
西から雨域が広がる
15日は梅雨前線が北上し、その前線上に発生する低気圧が東へ進むにつれて、雨の範囲が広がりそうです。
15日のうちは雨はさほど強まらない見込みですが、日付が変わって16日未明になると関東沿岸で雨脚が強まるおそれがあります。休日のため夜遅くまで外のレジャーを楽しむ方は念のため注意してください。
また16日(日)は北日本を気圧の谷が通過し雨が降るところが多くなりそうです。
関東などの梅雨入りは来週後半?沖縄はそろそろ梅雨明け
このさき福岡(九州北部)では曇りや雨の日が連続するようになり、(16日の晴れマークをどう見るかで予報官の判断は変わってきそうですが、いずれにしても)まもなく梅雨入りするのではないかと見られています。
一方で、そのほかの地域は来週18日(火)~19日(水)の雨か、あるいはさらにそのさきの来週末の雨まで梅雨入りはないかもしれません。仮に関東甲信の梅雨入りが来週末以降になった場合は記録的に遅い梅雨入りとなりそうです。
梅雨の降水量はどうなる?
梅雨入りが遅かった年の降水量は、じつはあまり決まった傾向がありません。過去には、梅雨入りが平年より大幅に遅くても梅雨明けが早い年・遅い年両方ありますし、降水量もかなり多い年からかなり少ない年まであります。
そのため、梅雨入りが遅いからどうなる、というよりは最新の1か月予報を見る方が頼りになりそうです。
13日に発表された最新の1か月予報を見ると、目先1か月は西日本を中心に降水量が平年を上回る予想となっています。
西日本ではすでに、四国や山陽、近畿などでこれまでの1か月で降水量が平年を上回っているところが多く、平年の2倍を超えているところもあります。西日本のうち現時点で梅雨入りしているのはまだ九州南部と四国だけですが、このさきも雨が多い状態は続きそうですから、いま一度そなえをチェックしておきましょう。