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パワフルおじさんの国、日本。「STAP細胞」小保方さんは泣いて謝ればすぐ許される

大宮冬洋フリーライター

●今朝の100円ニュース:小保方氏「承服できず」(日本経済新聞)

賢くて美しい女性に僕はやたら弱い。20代の頃までは「賢さ」すら要らなかった。かわいい女性に何か頼まれると曲がった鉄砲玉のように飛び出していた。

30代半ばを過ぎると、マナーが悪かったり気遣いができない女性はさすがに敬遠するようになる。たまには仕事の相談もしたい。すると、高学歴で高キャリアの美人に惹かれていく。

僕だけではないという言い訳をしたくて、東洋経済オンラインで「エリート美女のすべて」という連載をしている。今のところ高アクセスなので、僕の仮説はほぼ実証されつつある(データや画像のねつ造はしておりません)。

最新回では、一橋大卒で大手外資系金融機関で働き、現在は専業主婦という女性(星野真里似)に話を聞いた。最も驚いたのは、「パワフルなおじさん好き」を公言している点だ。

「日本社会はおじさんが動かしているんですよ。時価総額で上位の会社の社長はおばさんですか?内閣総理大臣はおばさんですか?『東洋経済オンライン』の編集長はおばさんですか?みんなおじさんでしょう。法律もマーケットもおじさんが動かしているんですよ。バレンタインデーを仕掛けたのもおじさんです。私は物事を動かせる人が好きなので、ルールを作るパワーがある人に魅力を感じます。

おじさんたちが作っているルールが、悪いルールだとは私は思いません。それに従って上手に楽しく生きていきたいです。だって、おじさんのルールは簡単ですよ。先生と言ってほしい人には、先生と言ってあげればいいじゃないですか。タダですよ。それでみんながハッピーになれる」

このような割り切りを持つ美女が、現段階の日本社会においては経済的な優位を確保するのだと感じた。圧倒的な権力を持つおじさん群を敵に回して生きていけるのは、ホリエモンのような突き抜けた存在だけだ(彼自身ももはやパワフルおじさんだけど)。

STAP細胞を巡る小保方さんの疑惑に関しては、老舗大企業で働く女性(美人)から次のようなメールをもらった。

「週刊誌などでは『小保方さんはおじさまに取り入るのがうまかった』というトーンで書かれているけれど、『おじさまは小保方さんのために一生懸命になってしまった』っていうのが本当のところのような気がします。次に小保方さんがメディアの前に出るときには『ごめんなさい。えーん』と泣き出し、おじさま記者たちが『かわいそうに』となって、真実が何も明かされないままワイドショー的には幕引きされるだろう、というのが私の意地悪予測です」

意地悪だけれど現実を見据えた予測だと思う。しかし、小保方さんは泣いて謝らなかった。不正認定に対して不服を申し立てる考えを表明したのだ。

彼女の反論はいずれひっそりと通るかもしれないが、もはや「一生懸命になってくれるおじさん」はいなくなる。その証拠に、パワフルおじさんたちが愛読する日経新聞の見出しは中立を装いつつも「生意気だ。不愉快だ」感が漂っている。

小保方さんの孤軍奮闘はこれから始まる。彼女が大復活をすることがあれば、日本社会は真の変化を遂げるかもしれない。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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