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珍事?梅雨の10日連続真夏日は史上初(東京)

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
真夏日が続く東京都心(イメージ)(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

東京都心は7月5日から真夏日継続中

東京都心は真夏日が続く
東京都心は真夏日が続く

毎日毎日厳しい暑さが続いていますが、南西諸島や九州南部を除いて、まだ気象庁からは梅雨明けの発表がありません。

ですから今の状態はまだ梅雨の中休みということになってしまうわけですが、特に関東甲信地方では多くの所でこんな夏空が先週からずっと続いている状態です。

東京都心の最高気温を調べてみると、7月5日~14日まで10日連続で30℃以上の真夏日が続いています。(きょうで11日連続となりました。)

梅雨の統計がある1951年以降、梅雨期間中の連続真夏日を調べてみると、7日連続以上は6回あり、この内最長は9日連続で2回でした。

1979年9日連続(6月18日~26日)

2002年9日連続(7月11日~19日、20日に梅雨明け)

つまり梅雨の期間中に10日連続で真夏日となるのは史上初めてのこととなります。

逆に言えば、すでに梅雨は明けているのではないか?とも思われるのですが、気象庁の立場からすれば、そのうち梅雨空が戻る計算が常にあったにも関わらず、結果としてほとんど梅雨空が戻らずにだらだらと夏空が続いてしまっている状態だと思われます。

今発表される梅雨明けは速報値で、9月に見直されて確定値が出されることになりますが、果たして関東甲信の梅雨明けはいつになるでしょうか?

関東甲信の梅雨明けは7月5日~6日頃だった?

天気図の変化(7月4日~14日)
天気図の変化(7月4日~14日)

7月4日から日々の天気図の変化をまとめてみました。

すると7月4日に梅雨前線が日本海~東北まで北上し、そんな中、台風3号が九州~関東の南岸を足早に通過していきました。

台風が通過した後、5日~6日にかけて梅雨前線が九州~伊豆諸島付近へと南下し、九州北部では甚大な被害が発生するような記録的な大雨となってしまいました。

このころの見立てでは関東の南に下がった梅雨前線はまた数日後には北上し、再び梅雨空が戻る予報だったわけですが、結果として、梅雨前線は北上しながら弱まってしまい、今週初めに関東をすり抜けるように日本海へ北上した後、東北地方で姿を消してしまいました。

あくまでも個人的な見解ですが、現在までの状況を考えると、連続真夏日の始まった5日~6日頃が関東甲信の梅雨明けだったのではないかと思います。

ただあくまでもこれまでの結果として言えるもので、先週の時点では今週このような夏空と猛暑が続くことまでは想定出来ませんでした。

いずれにしても、3連休明けには全国各地で梅雨明けの発表があると思います。

すでに厳しい暑さ、猛暑が続いていますが、これからが夏本番となるのは間違いありません。熱中症など、体調管理に十分警戒して下さい。

なお3連休にかけて、各地で突然の激しい雷雨に見舞われる恐れがありますので、合わせて警戒をお願いします。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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