関東は40度 札幌は17度 低気圧の北と南で別世界
低気圧の北と南で別世界
タイトル画像にある通り、きょう10日(火)午前6時の実況天気図をみると、台風9号から変わった低気圧が秋田沖にあり、このあと東北地方を横切って、日本の東へ抜けていく見込みです。
この低気圧の影響で、大雨や暴風、高波、高潮などに警戒が必要ですが、激しすぎる気温差にも注意を要します。というのは、この低気圧の北側と南側で、まるで別世界の猛暑と低温になる予想となっているからです。
もともと東京五輪が終わるとともに北海道にはやや冷たい空気が流れ込む予想でしたが、低気圧が北からの冷たい空気(寒気)を強制的に引っ張り込む形となり、北海道の上空1500メートル付近の気温は平年より4度から8度以上も低い青一色となっています。
これに雨が加わりますので、北海道は一気に10月並みの肌寒さとなりそうです。
一方で、低気圧の南側に位置している関東は平年より高い赤色が広がっており、これに西寄りの風が山越えとなるフェーン現象も加わるため、40度前後まで上がる記録的な猛暑となりそうです。
東京都心は37度予想だが?
気象庁が発表している東京の予報と東京都心の予想気温は上図の通りです。
きょう10日(火)は正午に36度で、その後昼過ぎに最高気温37度が予想されています。
東京都心は今年34度台をきのうまでに9回観測していますが、最高は8月6日に観測した34.8度ですから、きょうは間違いなく今年初の猛暑日35度超えとなるでしょう。
またコンピュータの最新の計算では39度以上まで上がる予想も出されており、もしそうなれば、観測史上3位までに入る記録的な猛暑となります。
熊谷は40度予想
気象庁が最も高く予想している地点が熊谷の40度です。
正午には38度、午後3時には39度の予想ですが、その前後で40度まで上がるだろうという予想です。
熊谷はこれまでに40度以上を2回観測しており、2018年7月23日の41.1度は日本の歴代1位の記録となっています。(2020年8月17日浜松と同じ)
ちなみに日本の歴代の記録は気象庁がまとめており、ここ数年の記録はこちらの記事を参照して下さい。
コンピュータの計算では、練馬(東京)、鳩山(埼玉)、館林(群馬)、佐野(栃木)などでも、40度くらいまで上がる予想を出しています。
札幌は皮肉にも五輪が終わるとともに低温
今年の北海道は異常とも言える暑さに見舞われ、札幌は7月21日から8月7日まで18日連続の真夏日を記録し、1924年の17日連続の記録を97年ぶりに更新しました。東京五輪の開催されていた期間はずっと真夏日が続いていたことになります。
ところが皮肉にも、東京五輪が終わるとともに真夏日も終了し、しかもきょう10日(火)は雨と冷たい北風で、日中の最高気温は17度と予想されています。
これは昼前後の気温としては10月上旬から中旬並みに相当する肌寒さで、場所によっては日中の気温が先週より20度前後も下がりますので、突然やってきた低温に注意が必要です。
北海道の東部には低温注意報も出されており、寒気に覆われて、天気の回復するあさって12日(木)などは、内陸や山沿いで10度を大きく下回り、5度近くまで下がる所もある予想です。