予想困難な台風18号は衰弱へ?遠く離れた本州付近でも大雨に十分注意
台風18号は台湾付近で衰弱へ
台風18号の進路予想がようやく定まってきたようです。非常に強い台風18号は、きょう2日(水)午前9時現在、台湾の南の南シナ海にあって、ほとんど停滞しています。今後はゆっくりと北上し、南北に高い山の連なる台湾付近を通過しながら急速に勢力を落とし、5日(土)午前9時までには、台湾付近で熱帯低気圧に変わる見通しです。
諸外国を含む種々の計算の中には、台湾を抜けてもまだ台風の勢力を維持しているモデルも少しは残っていますが、それでもそのほとんどが東シナ海に出て熱帯低気圧に変わる計算となっていて、九州に近づくようなモデルは、ほぼなくなりました。また先島諸島が暴風域に入るような可能性も小さくなりましたが、秋雨前線の活動が活発となり、沖縄はもちろん、本州付近でも大雨となるおそれがありますので、まだまだ侮れません。
台風18号も予想が困難だった
8月末に九州へ上陸した台風10号は、近来まれに見るような進路予想の難しい台風でしたが、今回の台風18号もかなり厄介な部類となっています。
台風18号が発生した当初(28日)は、台湾の東側の先島諸島付近を北上する予想でしたが、それが徐々に西寄りに変わり、台湾付近を北上するような予想となりました。それでもまだ3日前の29日(日)午前9時発表の予報円では、オレンジ色で示したあさって4日(金)午前9時の予報円が東シナ海の真ん中にあり、暴風域を伴って、九州を指向するような感じでした。
ところがさらに西寄りに進み、台湾の西側を回り込むような感じとなったため、より一層、台風の進路や勢力の予想が難度の高い予報円となり、最新の予報円では、オレンジ色の4日(金)午前9時には、まだ台湾付近にあって、ギリギリ台風の勢力という予想に変わってきています。
台風18号は衰弱するも秋雨前線は活発化
台風18号は、台湾付近を通過しながら衰弱する予想となりましたが、まだまだ油断は出来ません。この台風18号から連なる秋雨前線に、台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込むため、活動が活発化し、あす3日(木)にかけて、台風から遠く離れた西日本でも雷を伴った激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。
その後、あさって4日(金)にかけて、東日本や北日本でも雨となり、大雨となる所もありそうですから、台風18号が台湾付近で衰弱する予想でも、遠く離れた本州付近で、しばらく雨の降り方に注意が必要となりそうです。