運動前に身体を冷やせ!熱中症対策
|最新の熱中症対策!
連日猛暑で、原則運動禁止と言う声が聞こえますが、熱中症対策まだまだ不十分な啓蒙が多いですね。しっかり水分補給をし、加えて塩分も摂りましょうと、しかし高校生など全国大会は今が旬!更に今は世界の祭典が行われていますが、どのような対策をしているのでしょうか?今回は参考になる。熱中症対策を紹介します。
|体温を下げよう
身体の中の体温である「深部体温」は37度と言われますが、真夏に運動すれば「深部体温」は40度近くに上昇すると言われます。体温を上げる要因としては赤血球量が増えること(赤血球が温かい)です。血管が冷えてくれれば赤血球の活動も抑えられ、体温が下がりやすくなります。
|身体の内から外と、2パターンで冷やそう
身体の冷やし方として二通りの方法があります。内部冷却と外部冷却があります。
内部冷却;冷たい水分を飲む、アイススラリー(シャーベット状のスポーツドリンク)※ポカリスエットなど
外部冷却;アイシング、AVA血管冷却、気化熱(肌に水をかける)、アイスベストなど
|AVAを冷やし体温を下げる
一昨年、ドーハの50km競歩で日本選手が身に着け話題になった「適温蓄冷材」。冷凍庫で冷やしても12度に保たれ、こちらを手で握りながら歩き体温を下げていました。これは動静脈吻合「AVA血管」という掌にある動脈と静脈が交じり合う場所です。一見すると毛細血管と言うイメージがありますが、細動脈と細静脈が入れ替わる場所です。体温が上がるとこの部分が拡張するので適温蓄冷材を握り、静脈を冷やすことで身体を徐々に冷やします。頸動脈など冷やすと急激に体温を下げ身体を冷やしすぎるので、AVA血管を冷やすことは末端から徐々に体温を下げるので有効です。
|運動前に身体を冷やそう
体温が上がるのは分かっているので、運動前に身体を冷やし運動中の体温が上昇過ぎない対策をします。従って「適温蓄冷材」を足の裏や掌で20分程度冷やしたり、冷水を10分程度つけることも有効です。更に効果を上げるためにはクーラーボックスなどで前腕も含め冷やせると効果が上がります。そして、事前の水分補給を「アイススラリー」に変えて行うことも効果的です。
|運動中も運動後も冷やそう
運動中は、気化熱を効果を狙うため水をかけ体温を下げる。水分を摂り内部冷却をする。勿論、直射日光を避けることや帽子などサングラスなどを着用する。更に、風を利用する(団扇や小型扇風機)。そして帽子は風の通りが良いものを着用する。常に体温が上がり過ぎないことに注意しましょう。従って適時日陰など休憩できる場所で練習するのが必須です。そして運動後、アイシングと共に水風呂やアイスバスなどの外部冷却し、運動後の栄養補給と共に行いましょう。
熱中症対策、運動中の対策と思われがちですが、運動前が重要です。そして疲れを残さないためにも運動後もしっかり栄養と熱を徐々に下げて夏を乗り切りましょう。
Written by マラソン完走請負人/牧野仁です
有限会社スポーツネットワークサービス代表取締役。初心者向け走り方教室「Japanマラソンクラブ」を立ち上げ、様々な方々に走るまでの準備やケガを防ぐ走しり方などを指導。走ることを軸に、旅行(旅RUNの名付け親)や食、健康、美など提供しています。ジョギングインストラクター資格認定講座も開催。
著書;楽して走ろうフルマラソン(ランナーズ)。フルマラソンスタートBOOK(エイ出版)。目からウロコのフルマラソン完走新常識(実業之日本社)など多数。
テレビ;「ラン×スマ(NHK BS)」「ソレダメ(テレビ東京)」など出演。
「相棒」「警視庁・捜査一課長」などランニング監修。
雑誌;Tarzan(マガジンハウス)ランニングスタイル(エイ出版)MONOQLO(晋遊舎)など、監修
YouTubeチャンネル:ビギナーランニングマガジン / 完走請負人牧野.