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青年将校との最初の対決、ツァボの人食いライオン

華盛頓Webライター
credit:unsplash

野生動物が人間を襲撃する事件はしばしば起こっており、時として動物の犠牲になる人間もいます。

その中でもツァボの人食いライオンが起こした襲撃事件では、多くの人が犠牲になったのです。

この記事では青年将校と死闘を繰り広げたツァボの人食いライオンについて紹介していきます。

最初の対決

ウガンダ鉄道の建設現場で進む工事は、人食いライオンによる襲撃で恐怖に包まれていました。

パターソンとともに残留した200~300人の労働者たちは、襲撃の危険にさらされながらも工事の続行を強いられ、特にライオンの脅威が集中するキャンプ地では恐慌状態に陥ったのです。

パターソンは労働者の安全を確保するため、特別に頑丈なボマ(とげのある低木で作られた囲い)を築くことを許可し、労働者たちを慰留したものの、これも完全にはライオンの侵入を防げませんでした。

襲撃の中でも病院キャンプは特に悲惨な状況に直面していました。

パターソンの小屋から1キロメートルほど離れた病院キャンプは、一見安全に思われる厚いボマで囲まれていたものの、ライオンはその弱点を見つけて侵入します。

一晩で患者一人が犠牲となり、二人が重傷を負ったのです。

キャンプの防備を強化してもライオンの脅威は収まらず、労働者たちを別の場所に避難させるしかありませんでした。

さらに、患者たちも他の場所に移送されたのです。

その後もパターソンはライオンを仕留めるため、さまざまな手を講じました。ある夜、彼は新たに作った病院キャンプの方向から聞こえる悲鳴に気付き、ブロックとともに現場に駆けつけます。するとそこには、さらわれた労働者の無残な遺体がありました。ライオンの恐怖は続いたものの、パターソンは狩りをあきらめなかったのです。

ある夜、パターソンとブロックは待避線上に置かれた有蓋貨車の中で待ち伏せをすることにしました。

夜が更け、静けさが漂う中、パターソンはライオンの気配を感じたのです。ブロックは冷静に待機するよう説得し、二人は貨車内で待ち続けました。

突然、ライオンが至近距離から飛びかかってきたものの、二人は咄嗟に銃を発射します。

閃光と銃声の反響に怯えたライオンは逃走したものの、あと少しで命中していた銃弾がライオンに命中せず、直接の対決は続くこととなりました。

この夜の出来事が、パターソンと人食いライオンとの戦いの本格的な始まりとなりました。

パターソンの勇気と冷静さ、そしてブロックとの連携が、この壮絶な戦いを支えていくのです。

Webライター

歴史能力検定2級の華盛頓です。以前の大学では経済史と経済学史を学んでおり、現在は別の大学で考古学と西洋史を学んでいます。面白くてわかりやすい記事を執筆していきます。

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